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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (21)

  • ドイツ最低賃金導入は組合の恥 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    平成26年度地域別最低賃金額改定の目安が決定されたのを受けて、いろいろと評論がされていまして、それらはそれらなりにもっともな面もありますが、一点だけ注意を喚起しておきたいのは、出羽の守のつもりで贔屓してると、贔屓の引き倒しになりかねない面もあるということ。 たとえば、 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-07-31/2014073101_01_1.html (低すぎる 最低賃金目安 地方審議会へたたかい正念場 16円増 増税分にも届かず) ・・・世界では、最賃引き上げが行われています。米政府は時給7・25ドル(約740円)を10・10ドル(約1030円)にしようと提案。州・自治体レベルでは実現したところもあります。ドイツも全国一律最賃制度の導入間近で、8・5ユーロ(約1165円)とされています。 ドイツの最低賃金導入を、脳天気にただもう良いことみ

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  • サービス価格は労働の値段である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    十年一日の如く、ネット上では定期的に生産性の話題が上がるようですが、ブログではもうとっくに済んでおります。ただ、こういう単純なことがなかなか理解してもらえないだけで・・・。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-8791.html(なにい?労働生産性が低いい?なんということだ、もっとビシバシ低賃金で死ぬ寸前まで働かせて、生産性を無理にでも引き上げろ!!!) 依然としてサービスの生産性が一部で話題になっているようなので、ブログでかつて語ったことを・・・、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-107c.html(スマイル0円が諸悪の根源) 日生産性部が、毎年恒例の「労働生産性の国際比較2010年版」を公表しています。 http://activ

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  • 魔女宅キキのキャリア教育 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    文部科学省がキャリア教育として魔女の宅急便を推奨しているようですが、 少なくとも、こういう感想を持つ人の手にゆだねてはいけませんね。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-b9d7.html(キキを見てこういう感想を持つたぐいの人々) 某米系投資銀行勤務の藤沢数希氏の感想: http://twitter.com/#!/kazu_fujisawa/status/39215977468145664 >魔女の宅急便のキキは、労働組合も作らないし、首になっても割増退職金も要求しない。セクハラだパワハラだと訴えない。今の労働者も見習うべき。 藤沢氏やその周辺のあごらな方々の理想とする労働者像がどのようなものであるかがよく窺われる大変正直なつぶやきです。 それにつけても、ますます労働教育の必要性の感じられる今日この頃です。 (法学

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  • マナーの悪い客は・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    フランスの面白い話題ですが、 http://labaq.com/archives/51812345.html(「マナーの悪い客はコーヒーの値段が高くなります」フランスに斬新なカフェが登場) http://arbroath.blogspot.co.uk/2013/12/cafe-charges-less-for-politeness.html(Café charges less for politeness) 客のマナーの良さによって、コーヒーの値段に差がつくという仕組み。 「コーヒー1杯」7ユーロ(約1000円) 「コーヒーを1杯いただけますか」4.25ユーロ(約600円) 「こんにちは(おはよう・こんばんは)。コーヒーを1杯いただけますか」1.4ユーロ(約200円) これは、スマイルはゼロ円だと思って、俺様はお客様、神様だぞおこの野郎、と威張りかえってる日人客にこそ適用したいですね。

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    konstantinos
    konstantinos 2013/12/17
    時事ネタ
  • 36協定を知らなかった:35.2% - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日開かれた労働政策審議会労働条件分科会では、例の国家戦略特区から来た変な提案が早速審議され始めたようですが、それについてはブログでさんざん述べたので、ここでは、昨日提示された「平成25年度労働時間等総合実態調査結果」を紹介してきます。 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/shiryo2-1_1.pdf これは通常の調査とはちょっと違い、労働基準監督官が直接事業場に行って調べたものです。ただでさえ人が足りずに監督し切れていないのに、監督官に何やらせるんだ、ダンダリンが怒るぞ、とお思いかも知れませんが、これは調査であると同時に監督指導でもあって、選定した事業場に行って違反を見つけたらその場で指導して、是正勧告することもある

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  • ジョブとメンバーシップと奴隷制 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    世の中には、ジョブ型雇用を奴隷制だと言って非難する「世に倦む日々」氏(以下「ヨニウム」氏)のような人もいれば、 https://twitter.com/yoniumuhibi/status/283122128201609216 田由紀とか湯浅誠とか、その亜流の連中が、そもそも正規労働を日型雇用だと言ってバッシングし、正規雇用を非正規雇用の待遇に合わせる濱口桂一郎的な悪平準化を唱導している時代だからね。左派が自ら労働基準法の権利を破壊している。雇用の改善は純経済的論理では決まらない。政治で決まる問題。 https://twitter.com/yoniumuhibi/status/290737267151077376 資制の資-賃労働という生産関係は、どうしても古代の奴隷制の型を引き摺っている。田由紀らが理想視する「ジョブ型」だが。70年代後半の日経済は、今と較べればずいぶん民主的

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  • 平成25年度労働基準監督官A採用試験(労働法) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    平成25年度労働基準監督官A採用試験専門記述問題が資格の学校TACのサイトにアップされていますが、この労働法の問題があまりにも時宜にはまっていてなんとも。 http://www.tac-school.co.jp/sokuhou/komuin/pdf/1306roudo_mon.pdf 第1問はごく普通の100字説明問題ですが、第2問が: (2)次の事例を読んで,下記①~③の設問に答えよ。 飲店をチェーン展開するA社では, 入社後の半年間を研修期間と位置付け、研修期間中は店舗経営の全体像をつかむための研修として,来の終業時刻の後の2時間, 配属先店舗の店長の指示のもと店長見習いとして業務を補佐することとされていた。また毎日始業30分前に出社し,店長とその日の研修内容について打ち合わせることが義務付けられていた。加えて月1回程度,先輩職員による研修が企画され,参加は自由とされていたが、結果

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  • 正規・非正規格差の道徳性 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    慶應義塾大学法学部の紀要誌『法学研究』の85巻9号に、大澤津さんの「日における正規・非正規雇用者格差の道徳性について」というユニークな論文が載っています。 この方は政治哲学というか政治思想がご専門のようですが、現代日のもっともアクチュアルな問題に果敢に斬り込んでいます。 ・・・具体的に稿が考察するのは、正規雇用者が彼らの企業メンバーシップに基づいて、非正規雇用者に対して排他的に様々な利益を得るとき、このような利益は道徳的に正当化可能であるのか、、という問いである。 多分、正面から労働問題だけやっている人々には、こういう問題の立て方はなかなか思いつかないでしょうね。 でも、法の議論が何らかの規範理論を前提とする以上、こういう次元にさかのぼった議論はいずれにせよ必要なはずではあります。 ・・・正規雇用者と非正規雇用者の利益保障のメンバーシップによる差異が果たして道徳的に正当化できるものか

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  • なりすましアカウント削除の連絡 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ようやく、去る1月16日に、twitter serviceより、私の名前と写真と用いた悪質ななりすましアカウントを削除したという連絡を受けました。 この間の経緯は、特に個人のなりすまし事案についてきちんと最後まで報告されたものは少ないようなので、これからもこういう悪質な行為は後を絶たないであろうことを考えると、広く皆様に共有していただく値打ちがあるかと思います。 既にブログでも述べたように、私のなりすましアカウントが現れ、あちこちに誹謗的な言辞をまき散らしはじめたのは昨年12月29日です。私は直ちにブログで警告を発し、なお脊髄反射する人が絶えないのを見て警告を繰り返しましたが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-d4af.html(私の偽者がツイートしているようですので、ご注意下さい) http://eulab

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  • まともな左派の悩み方 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    労働弁護士の水口洋介さんが、「夜明け前の独り言」で、 http://analyticalsociaboy.txt-nifty.com/yoakemaeka/2013/01/post-2a4e.html(”アベノミクス”とP・クルーグマン「さっさと不況を終わらせろ」) 安倍晋三総理の経済政策は、デフレ不況脱却のための金融大幅緩和とインフレターゲット2パーセント、そして、国土強靭化と銘打った公共事業の拡大です。これってまさに、ケインズ政策であり、左派の経済政策ですよね。 ・・・アメリカ民主党左派の論客であり、ノーベル賞経済学者のP・クルーグマン氏の政策と安倍晋三総理の経済政策が一緒なんでね。 ・・・失業問題や不景気を克服するには、安倍内閣の経済政策の成功を願いたいところですが、右派政権の下での「憲法改正」と「国防軍」化は願い下げな私としては、悩ましいところです。 と、悩んでいます。 まともな左

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  • 神の御前の労働基準法再び - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    見留洋子さんのツイートで、 http://twitter.com/EtobicokeYm/status/283942625684377600 都内神社「巫女のバイト」拘束16時間でも日給1万円以下。最賃850円を大きく割り込む。労働条件を尋ねると「ご奉仕と思ってください」と言われ、黒髪/爪の短い24歳迄。巫女装束に憧れ10名募集に130名が集まる。大晦日から朝方までいくつの労基法違反があるだろう、と思うことが不謹慎?! というのを見て、以前ブログに書いたエントリを思い出しました。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-00c0.html(神の御前の労働基準法) POSSE川村さん経由で、 http://happism.cyzowoman.com/2011/11/post_262.html(トータル労働時間17時間! 

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  • サービス残業とコンプライアンス - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    経営法曹会議より『経営法曹』175号をお送りいただきました。いつもありがとうございます。 今号の特集は、中山慈夫、加茂善仁、中町誠、伊藤昌毅、石井妙子という経営法曹最強メンバーによる座談会「労働契約法改正 施行通達を斬る」で、いやぁ斬ってます・・・、が、そっちではなく、今日は巻頭言の方を紹介しておきます。 今号の巻頭言は奥村[米又]軌さんによる「サービス残業とコンプライアンス」です。 ・・・それは、私の講演の際のアンケート結果などを見ると、[部下に対して、俺より先に帰るなというような意味のことを言ったり、態度に出したりする上司がいる」とか「フレックス勤務制なのに、『こんなに遅い時間に来て、なんだ』というようなことを言う上司がいる」とか「残業時間が多いと、上司から嫌みを言われる」といった職場風土の問題を指摘する回答や、「管理職に労働時間管理という意思がなく、サービス残業を見て見ぬふりをしてい

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  • あなたたちはテクノクラートのふりをして・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    人事院公務員研修所から『初任行政研修実施結果報告書』が送られてきました。 その巻末に、「研修員個人レポート(抜粋)」というのがあって、その中にこんな記述があったので、備忘的に。 まずもっとも印象に残ったのが、1,2班の発表を受けての濱口先生のご指摘である。それは「あなたたちはテクノクラートのふりをして理想の制度設計を語っているが、いくら良い制度設計をしてもそれと、制度を現実に適用・執行していくこととは全くの別問題である」という趣旨のものであった。 私は大学4年生の夏に国家公務員の道を選択した際、現状の制度設計は社会保障、教育、農業、産業といった広範な範囲で非効率的なものであると認識しており、それらを理想的なものに変えていくための力になりたい、という思いが私の決断を後押しした。だが実際に労働政策を研究してこられた濱口先生が上記のように仰ったことは現実を気づかせてくださる貴重な機会であるととも

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  • 「権利行使には義務が伴う」ってのは社会党の主張だったんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なにやら憲法の権利と義務が話題になっているらしいのですが、その配置状況が何とも奇怪至極に見えるのは、私の脳味噌の中身が半世紀以上昔の仕込みだからなんでしょうか・・・。 http://twitter.com/katayama_s/status/276893074691604481 国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たちの基的考え方です。国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか、を皆が考えるような前文にしました! 権利行使には義務が伴うべし、というのは、終戦直後に、現日国憲法が国会で審議されたときに、野党の社会党の議員によって強く主張されたことなんですが。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_90fd.h

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  • OECDの最低賃金論再掲 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    未だにこういう戯言をはき続ける御仁がおり、それに影響される政治家がいるという状況下では、もう5年半も前のブログのエントリをそのまま再掲しなければならないようですな。 そのこと自体が日社会の知的状況を物語っているわけですが。 http://twitter.com/ikedanob/status/274724260117897216 最低賃金の廃止は、半世紀前にフリードマンの提唱した政策で、経済学者はほぼ全員賛成しているが、政治家はほぼ全員が反対。これは論理ではなく心理の問題。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/oecd2006_f064.html(OECD雇用見通し2006の最低賃金論) 新聞各紙は規制改革会議が最賃を批判したというところに関心を集中しているようなので、世界の優秀なネオリベ系エコノミストを集めたOECDの最

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  • 専業主婦世帯の収入二極化と貧困問題 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    JILPTのディスカッションペーパーとして、周燕飛さんの「専業主婦世帯の収入二極化と貧困問題」がアップされています。 http://www.jil.go.jp/institute/discussion/2012/12-08.htm 古典的なダグラス有沢法則以来、専業主婦というのは豊かな家計というイメージがありますが、実は結構貧困家庭なのに専業主婦というのもあって、それを経済学の見地から分析した論文です。 文の最後の「終わりに」から 裕福の象徴と思われている日の専業主婦のイメージを一変させるような調査結果を、JILPT が2012 年3月に発表した。JILPT の調査結果によると、専業主婦世帯の12.4%もが、貧困ライン以下の収入で暮らしている。その結果を直近の国勢調査と照らし合わせると、貧困層の専業主婦世帯の総数が、55.6 万世帯に上ると推計される。こうした世帯のほとんどは、料や衣

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  • 実際に戦争をする必要はないんじゃないか - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    国家鮟鱇さんが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-6d1a.html(マジで「希望は、戦争」という時代) 及びそこから派生したらしいトゲについて論評していて、なるほどなのですが、一点だけ。 あと、 hamachan先生のところに書いてあることは、一見もっともらしいけれど、それらのことは「戦時体制」がありさえすれば達成できるのであって、実際に戦争をする必要はないんじゃないかと思うんだけどどうだろう?たとえば「軍隊は軍拡を望むけれど戦争は望んでいない」みたいな話は時々耳にするし。 いやまさにその通りで、戦時体制は福祉を向上する可能性があるけれども、ほんとに戦争に突入したら大体低落するでしょう。 だから、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_3f

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  • マジで「希望は、戦争」という時代 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    「ラジオみなみ関東」さんが、こうつぶやいていますが、 http://twitter.com/radiomikan/status/247478022716923904 井上寿一「日中戦争下の日」を読んでると、戦争に協力しちゃった人って当時の労働者とか小作人とか女性だったりするんだよね…戦争協力を経て職場の待遇改善だったり、男女平等に近づけた側面が少なからずある。やるせない…(._.) http://twitter.com/radiomikan/status/247478492722233344 総力戦だから下の方も引き上げろ!という名目になるんだな…それを推し進めてしまったのが社会大衆党という左派政党。 http://twitter.com/radiomikan/status/247478856032849923 マジで「希望は、戦争」という時代が確かにあったことがそのを読むとよくわかり

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  • 誰の賃金が下がったのか?または国際競争ガーの誤解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    経済産業研究所が公表した「サービス産業における賃金低下の要因~誰の賃金が下がったのか~」というディスカッションペーパーは、最後に述べるように一点だけ注文がありますが、今日の賃金低迷現象の原因がどこにあるかについて、世間で蔓延する「国際競争ガー」という誤解を見事に解消し、問題の質(の一歩手前)まで接近しています。 http://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/12j031.pdf 賃金構造基統計調査を使用して、1990 年代及び2000 年代における日の常用雇用労働者の賃金変化の要因分析を行った。その結果、既存の研究結果と異なり、国際的な価格競争に巻き込まれている製造業よりむしろ、サービス産業の賃金が下がっていたことが判明した。 途中の数理分析は飛ばして、結論のところの文章を追っていくと、 製造業の賃金は、1993-1998 年の期間には上昇、19

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  • 日本の伝統的子育てが息づいていた時代の若干の実例: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    さて、昨年10月31日付けでブログで紹介したネタですが、1950年代、三丁目の夕日がまだ明るかった頃の、日社会の実相を、当時の政府資料から改めて確認してみるのも、一興ではありますまいか、ということで、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-97de.html(年少者の不当雇用慣行実態調査報告@婦人少年局) 旧労働省の婦人少年局というところは、むかしは非常に熱心に女性や子どもたちの労働実態の調査をやっていたのです。とりわけ、今ではほとんど忘れ去られているでしょうが、年少者の不当雇用慣行について、1950年代の半ばごろにその実態を暴いた報告書は、東北地方、九州地方、近畿地方、関東甲信越地方の4分冊として、刊行されています。 おそらく今では役所の中でも誰も知らないであろうこの報告書を、ちょっと紹介してみましょう。今ではみ

    日本の伝統的子育てが息づいていた時代の若干の実例: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)