小泉純一郎元首相は12日、日本記者クラブで講演し、「首相が脱原発の決断をすればできる。判断力、洞察力の問題だ。舵を切ってほしい」と、安倍晋三首相に政治決断するように迫った。 なぜ、こんなことを言い出したのか、誰にもわからない。自民党の議員も私に「まだ国民的人気が高い人なので、今のところは遠巻きで見ているしかない」と困惑気味に語っていた。 ただ、私は小泉さんが首相になった当初、「手伝ってほしい」と国家戦略会議に頼まれて、国家戦略をいろいろと提言したことがあるが、その経験からいうと、この人は何も勉強をしていないし、する気もない人だ。 今回も小泉さんには「原発即ゼロ」に対する深い洞察があるわけではない、と思う。「原発ゼロの方針を出せば、必ず知恵のある人がいい案を作ってくれる」と語っているが、当時、(はばかりながら)知恵のある人間の1人として私は日本の戦略を30ページくらいにまとめた。しかし、長す
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