部長や課長をはじめとするミドル層の約6割が働きがいを感じていない。これが日本社会の現状だ。一体何がそのような状況をつくり出してしまったのだろうか。 「頑張らない」。日本のミドルには、このように申し上げたいと思う。 30代の管理職を対象としたある調査によると、管理職としての自らのスキルや成果に対する自己採点の平均は、65.3点とのことである。大学の成績に置き換えれば、「可」である。「優」に相当する80点超の自己採点をしたのは回答者の11.6%で、逆に「不可」としたのは4割強にのぼっている*1。回答者がミドルの入り口に片寄っていることや自己採点であることを考えても、「自分はまだまだ」と思っている、あるいは悩んでいるミドルは相当数いると指摘できよう。 書店には、「初めての課長の……」「上司の……」といった書籍が山積みされている。「まだまだ」と思っているミドルには、こうした書籍に「仕事、もっと、頑