古くさいオジサンの髪形と思われていた「七三分け」が、半世紀ぶりにファッショントレンドに躍り出ている。昭和39年の東京五輪を契機に大流行したアイビールック定番のヘアスタイル。それが2度目の東京五輪開催が近づくなか、アイビー由来のトラッドファッションが復活し、ブレザーやネクタイが決まる髪形として注目だ。清潔感のなかに男らしさが漂い好感度も上々。新たな分け目にクシを入れる男子が増えてきた。 美容室「MINX(ミンクス)」原宿店(渋谷区)。飲食店勤務の男性(24)の下ろした前髪が七三に分けられ、ワックスでスッキリなでつけられると、見た目が一気に好青年! 鏡の姿に「いい感じですね」とはにかむ男性。「このまま彼女のお父さんに会いに行ける髪形です」とトップスタイリストの藤巻巡日人(ゆきひと)さん(29)がほほ笑んだ。 オシャレに敏感な若い男性客が多い同店では、七三分けの注文が3年前から入り始め、一昨年に