2020年の夏に東京にオリンピック・パラリンピックがやってきます。引き寄せたのはアスリート(競技者)の力です。 開催都市を決める最後のプレゼンテーションでの訴えは力強く、心に響きました。「スポーツが夢、勇気、きずなを与えてくれた」「大震災の被災者とチームが一丸になれた」。スポーツで得た貴重な体験と思いが込められていました。 現実と向き合い連帯し 社会の現実と向き合い、連帯し、けん引役となる―この間、国民とアスリートとのあいだに太く築かれてきた心情です。そこに手ごたえをおぼえた多くの国際オリンピック委員会(IOC)委員が、“明日のオリンピック”を東京に託したのでないでしょうか。 56年ぶり2回目となるオリンピックの東京開催です。国の総力でやり遂げた1回目の1964年大会と大きく違うのは、スポーツが国民生活に溶け込み、世界を知るアスリートたちが躍動していることです。国民とアスリートこそ「東京2