憲法・メディア法学者二十四人が呼び掛け人となり、特定秘密保護法案に反対する声明をまとめた。賛同者を募り、近く発表する。刑事法研究者百二十三人も同様の声明を準備している。政府は来週の閣議で法案を決定したい考えだが、法律専門家の間で反対の声が広がっている。 (金杉貴雄) 憲法・メディア法学者の反対声明の呼び掛け人には奥平康弘東京大名誉教授をはじめ、山内敏弘一橋大名誉教授、石村善治福岡大名誉教授、森英樹名古屋大名誉教授、田島泰彦上智大教授ら著名な研究者が名を連ねた。 声明は、特定秘密保護法案について「重要で広範な国の情報が行政の一存で指定されることで、国民の知る権利が侵害される」と批判。秘密保護の強化は集団的自衛権の行使容認や自民党草案による改憲の流れと一体と分析し、「基本的人権、国民主権、平和主義の憲法の基本原理を踏みにじる危険性が高い」と反対の理由を説明している。