沖縄の基地問題ではしばしば、法治の常識を超越し、それを骨抜きにすることが起きる。裁判の判決が下される前に内容が外部に漏れ、当事者不在で報じられる。それと同等な異常事態が起きている。 米軍普天間飛行場の移設を伴う新基地建設に関し、林芳正農相は翁長雄志知事が沖縄防衛局に命じた海底作業停止指示を一時的に無効とする判断を固めた、という。 国が投入した巨大なブロック塊がサンゴ礁を破壊している問題で、翁長知事が県漁業調整規則に基づく岩礁破砕の許可権限に基づき、全ての海底作業の停止を求めた期限は30日である。それを見越し、農相はその当日にも知事の指示を無効とする段取りを描いている。 23日の知事の停止指示を受け、防衛局は24日に行政不服審査法に基づき、水産資源保護を担当する農相に不服審査請求した。併せて、裁決が出るまで緊急に知事の指示を無効とする執行停止申立書も提出する対抗措置を取った。 林農相は、昨年