今夜、映画『永遠の0』が『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で地上波初放送される。日本アカデミー賞受賞作ということもあり、なんとなく観てみよう、と思っている人もいるかもしれない。だが、その前に、少しだけ耳を傾けてもらいたい。 言うまでもなく、この映画はあの百田尚樹による同名小説が原作。本サイトは過去に、小説『永遠の0』が“戦争賛美ファンタジー”でしかないことを、作中の描写を引用しつつ論理的に指摘したが、最近、ついに本作の“検証本”が出版されたのだ。 タイトルは『「永遠の0」を検証する ただ落涙するだけでいいのか』(秦重雄、家長知史/日本機関紙出版センター)。本書は、約300ページにわたって、『永遠の0』の小説、映画の両方を検証するものだが、とりわけ興味深いのは巻末のインタビューだ。著者の質問に答えるのは、太平洋戦争中、海軍の水上特攻隊に所属していた岩井忠熊氏。ベニヤ板でつくられたモーターボ
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