震災支援地域通貨「リアス」。構想1年3カ月を経て2012年10月1日に流通開始した宮古街なか商人グループの目玉共同事業である。 キッカケは、震災から3カ月を経たある夜の宮古市内のスナックで、末広町商店街S香理事長との雑談。震災直後から善意の支援物資が比喩ではなく山のように被災地に届けられた。だが、避難所から仮設住宅への入居が進むと、支援物資の行き場がなくなり、余剰物資に。すべての機能が壊滅してしまった地域はともかく、被災商店街の懸命の努力で流通機能が回復した商業地域にとって、支援物資は商店にとって最大最強のライバルになる。 高い安いは努力や工夫と言われればその通り。しかし、有料か無料かとなると、努力の範疇を超えてしまう。もはや資本主義とすら言えない。特に日用品店、下着を含むカジュアル衣料、長靴やスリッパ、米やレトルト食品などの加工品が氾濫。行き場のないスポーツ用品が段ボールに未開封のまま眠