トップに聞く企業戦略 花王 尾崎元規社長 来季からEVAを改善 花王がカネボウ化粧品を買収して間もなく2年。2008年3月期は原材料の影響もあり経常減益になる見通しだが、2009年3月期から増益基調への回復を目指す。国内家庭用品で生み出した資金を化粧品やヘスルケアなど成長分野に積極投資する姿勢は不変だ。尾崎元規社長に今後の戦略を聞いた。 (日本経済新聞2007年12月6日15面) 【CFOならこう読む】 尾崎社長は、「カネボウ化粧品を買収した影響でEVAは前期、導入以来初めて低下した。」と言っています。 買収時点でのカネボウ化粧品の営業利益が約200億円、節税効果が年間約150億円(商標権償却50億円+繰越欠損金80億円)、投資額4200億円、法人税率40%、加重平均資本コスト7%を前提にカネボウ化粧品買収によるEVAへの影響額を計算すると、 200億円×(1-0.4)+130億円-420