結論出すのは早すぎる 鳩山政権が目指す新たな外交とはいったい何なのか。米軍普天間飛行場の移設問題で、岡田克也外相は「嘉手納飛行場(への統合)しか残された道はない」と明言した。 鳩山由紀夫首相は先の衆院選で「最低でも県外だ」と訴えていた。その公約を担当大臣が突然ひっくり返すのは理解できない。 首相はかつて大田昌秀元知事の選挙応援で自身の選挙区・北海道へ海兵隊を移転させる、と発言した。選挙のときだけ甘い言葉を連ねるほど有権者を愚弄(ぐろう)するものはない。 つい先月も内閣発足直後の訪米で鳩山首相は「私のベースを変えるつもりはない」と述べ、県外移転を前提にしていた。 閣僚発言が先行する新内閣は重要案件でつかみどころがなく、首相の顔が見えない。 本土移転が無理であれば、まずはその根拠を示すべきだろう。この国では冷静な安保論議ができないのだろうか。 普天間を使用する海兵隊はそ