不況下でも衰えを知らない業界にはいくつかあるが、オンラインデート業界もその1つだろう。リサーチ会社のMarketdata Enterpriseは、米国における同業界が年平均7.2%で成長を続け、2015年までに17.6億ドルに達するだろうと予測している。またスタンフォード大学の研究によれば、米国でネットを通じて知り合ったカップルの割合は2009年時点で2割を超えており、同性のカップルに限定すれば6割を超えているそうだ。オンラインの出会いは既に、1つの市場を築いているのである。 しかしこの市場は参入障壁が低く、参加企業は過酷な競争を強いられており、それだけに新たなアイデアが生まれる場所となっている。大手企業の1つMatch.comを例に挙げると、同社はサービスを通じて蓄積された膨大な行動データを基に、「シナプス」という独自のアルゴリズムを開発。ユーザー自身ですら意識していない恋人選びの条件を