東京電力福島第1原発事故を受け、福島県の放射線健康管理リスクアドバイザーを務めている長崎大大学院の山下俊一教授(59)が11日付で長崎大を休職し、今月中旬にも福島県立医科大に出向し副学長に就任する見通しになった。6日、長崎大大学院医歯薬学総合研究科の教授会で内定した。 山下教授は長崎市出身の被爆2世。86年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故の医療支援に当たった。世界保健機関(WHO)の緊急被ばく医療協力研究センター長などを務める。 原発事故直後の3月18日に福島県知事に請われ現地に入り、放射線について「正しく怖がる」大切さを講演して回っている。同県が県民約202万人を対象に実施する被ばく線量調査にも参加。同県立大では調査を継続的に行う他、放射線の影響を研究する組織の設立に携わる予定。