●Tyler Cowen, “Are athletes Bayesians?”(Marginal Revolution, January 21, 2004) マーク・ウォーカー(Mark A. Walker)とジョン・ウーダース(John C. Wooders)の二人――ともに、アリゾナ大学に籍を置く経済学者――は、テニスの試合のビデオをつぶさに見返した。その中には、ビョルン・ボルグ、イワン・レンドル、ピート・サンプラスといった往年の名プレイヤーが出場している試合も含まれているが、選手がサーブを打つ際に、相手のフォアハンド側とバックハンド側にどれだけランダムにボールをちりばめているかを調べたのである。 実験室で同様のテストをすると、多くの人は思わしくない結果を残す傾向にある。例えば、想像の中で何度もコイントスを繰り返して、その結果を紙に書き出すよう依頼されたとしよう。その紙を見ると、表や裏