アジアの岸辺 (未来の文学) 作者: トマス・M.ディッシュ,若島正,浅倉久志出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2004/12/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 50回この商品を含むブログ (79件) を見るどれも傑作なのはむろん、名訳者たちの競演としても楽しい。男女が完全に分かれて暮らし、生殖は「快楽島」での強姦でのみおこなわれる――宇宙海兵隊の男たちは、ふだんフェティッシュ人形あいての十数秒の射精に慣れ親しんでいるから、生身の女は人形と同じ衣装を着させられる――という「犯るの惑星」は、当然渡辺佐智江にまかされ、当然爆走。見知らぬ人との会話には免許が必要となる世界で、必死に会話を練習する男を描く「話にならない男」は若島先生みずからの訳。悲壮なまでに慇懃かつ無内容に続く会話が、とても痛い。会話の目的は会話そのものであるというのは、みんな知っていることだ。そこに達成目標さ
![アジアの岸辺 - 読んだから書いた](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/263473a3e503fb60ab0751bd786a74e8c8cee052/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51nEz0KM8AL._SL160_.jpg)