これまでアラブ諸国でのデモといえば「反イスラエル」であり「パレスチナ支持」と相場が決まっていた。それ故に、政府は鬱積する民衆の不満の「ガス抜き」としてデモを利用してきた。ところが、昨年春のデモは、不満の矛先が直接自国政府に向けられていた。さらに、デモに参加した人の多くは、これまで政治運動とは全く無縁だった比較的高学歴の若者だったことも、これまでのデモとは一線を画する特徴となっている。 実は、こうした新しいICT(Information and Communication Technology)を利用した群衆の組織化や、そのことによる政治的インパクトについては、非アラブ圏においても広く確認される現象であり、既にいくつかの論考が発表されている。 例えば、米評論家のラインゴールドは、こうした活動や現象を「スマートモブ=賢い群衆」と名づけている。ラインゴールドは当初、SMS(Short Messa
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