東北大学の研究グループは,静的にも動的にも真にランダムな偏光状態にある単一光子を、ダイヤモンドを用いて発生させることに成功した。量子サイコロともいうべき真性乱数発生器の実現や量子暗号技術への応用が期待される。 そこで研究グループは、静的かつ動的な無偏光状態をダイヤモンド中の不純物欠陥である窒素-空孔中心を用いて実現し,その特性評価を行った。窒素-空孔中心へレーザーを照射すると、電子はExおよびEyと呼ばれる2つの状態のどちらかへ励起し、各々水平偏光および垂直偏光の単一光子が発生する。しかし室温では、2つの電子状態がランダムに混合されるため、無偏光状態にある光子の発生が期待される。また、無偏光状態を観測するため、試料の結晶面を工夫して窒素-空孔中心の軸方向から観測。さらに、動的無偏光性の評価方法を新たに開発して適用した。結果、静的にも動的にもほぼ完全にランダムな偏光をもつ光子を確認した。 今
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