大分県の県立高校の修学旅行はほぼJTBが独占していた。競争のない契約は、生徒側に不利益をもたらす可能性が高い(撮影/写真部・張溢文)この記事の写真をすべて見る 高額化する修学旅行の背景には、学校側にもいくつかの原因がありそうだ。複数の業者から見積もりを取らない、特定の会社が独占状態にあることが明らかになった。AERA2020年2月24日号から。 【表】衝撃…こんなにも進んでいた修学旅行”高額化”はこちら * * * 1月下旬、都内である旅行会社元社員が取材に応じた。 「修学旅行は、業者にとってやっぱり儲かるんですよ。年度末に格安ツアーなんかで赤字を出しても、トータルで黒字にしてくれる大切な仕事で、“浮袋”なんて言われてました。沈みそうな収支を浮き上がらせる、という意味です」 修学旅行が高すぎる──。昨年11月、アエラは修学旅行高額化に関する記事を掲載。高校生が海外に行った場合、1人あた