「上司と合わない」「不本意な辞令が出た」「同僚から悪口を言われている気がする」……。職場でぶつかる様々な悩み。気軽に相談できる人がそばにいてくれたら、と思ったことはないだろうか。こんなとき頼りになるのが「産業カウンセラー」だ。 「産業カウンセラー」とは、職場でカウンセリングを行う人々のことだ。コンサルタントや身の上相談者とは異なり、心理学的手法を用いて、相談者が抱える問題を「自分の力」で解決できるように援助する。主役はあくまでも相談者本人。それを助ける産業カウンセラーの役割は、「クライエント(相談者)の伴走者」と表現される。 ITの急激な広がりによる業務の変化をはじめ、不安定な雇用や成果主義の導入など、職場環境は厳しさを増す一方だ。それを反映して、職場での悩みも多岐に渡る。こうした悩みに応えるために、産業カウンセラーの仕事は、「メンタルヘルス対策への援助」「キャリア開発への援助」「職場の人