新連載の本コラム「ビジネスを考える目」は、コンサルタントの鈴木 貴博氏(百年コンサルティング 代表取締役)。鈴木氏が、日常生活 や仕事の場面で気づいたちょっとした「ビジネスのヒント」を毎週紹 介してもらう。携帯電話からユニクロまで、「消費者」と「ビジネス」 のちょうど中間に立った視点で、日本のビジネスをじっと見つめて、 考えるコラム。 他人の不幸は毒の味 ある有名企業の経営者の毎朝の習慣の話。この方、朝お迎えの黒塗りリムジンに乗り込むと、お付きの運転手がカーオーディオにいつものCDをセットするそうだ。そしてある種の音楽をガンガンにかけながら会社に向かうという。その音楽が何なのかというと実は“行進曲”なのだそうだ。 イメージしてみると面白い。風格を伴った初老の大経営者が軍艦マーチを大音響で鳴らしながら会社に向かって出陣していく姿。なぜそのようなことをするのだろうかというのが今回のテーマである