◇福島と同じ「レベル7」、現地で医療活動5年半の専門医に聞いた ◇放射性ヨウ素、セシウムの健康影響「注意すべきだ」 広範囲に放射性物質をまき散らし、健康被害が懸念される福島第1原発事故。特に心配なのが子どもたちへの影響だ。福島と同じく最も深刻な「レベル7」とされる旧ソ連・チェルノブイリ原発事故では、何が起こったか。同事故で汚染されたベラルーシで5年半、医療活動をした甲状腺がん専門医で長野県松本市長の菅谷昭さん(68)らに聞いた。【宍戸護】 「(呼吸や食べ物を通して体内に取り込まれた放射性ヨウ素による)内部被ばくの典型的ながんの症例が、チェルノブイリの子どもの甲状腺がんです」。11月12日、松本市の波田文化センター。放射能による健康被害についての講演会で、菅谷さんは甲状腺の図が映し出されたスクリーンを背に市民に語りかけた。「官房長官は『ただちに影響は出ない』と言いましたが、内部被ばくの場合は