楡周平(にれ・しゅうへい) 1957年生まれ。慶応義塾大学大学院修了。96年、米国系企業在職中に執筆したデビュー作『Cの福音』が30万部を超えるベストセラーになり、翌97年から作家業に専念。経済・企業小説から冒険小説まで、綿密な取材に裏打ちされたリアリティーと圧倒的なスケールで読者を魅了する。著書に『ゼラフィム』『象の墓場』『レイク・クローバー』『衆愚の時代』『スリーパー』など多数。14年3月まで産経新聞で連載していた憲法を題材にした小説「ミッション 建国」が今夏に発売予定(撮影/写真部・工藤隆太郎)この記事の写真をすべて見る 『「いいね!」が社会を破壊する』などの著書で知られる楡周平さん。作家になる以前、フィルムメーカーのコダックに勤めていた楡さんは、現在の出版業界への危機感に、かつてのフィルムメーカー業界と同じ危うさを感じると作家・林真理子さんとの対談で語った。 * * * 林:楡