第6回「誘惑」の経済メカニズム 2007年6月26日 経済・ビジネス コメント: トラックバック (0) 「誘惑」はコストとして働く。 意識にのぼっているかあるいは潜在意識かはともかく、ぼくらはみんなこのことを知っている。例えば、車で出社している人が食事に誘われると、「食事だけならいいけど、飲み会なら帰るよ」などという。自分だけ飲まなきゃいいものを、人が飲んでいるのが大きなコストとして作用するから、この人は帰ったほうがマシだと思うのだ。 また、ダイエット中の人が昼食でいつものレストランを訪れたら、たまたまサービスで普段のランチメニュと同料金でバイキングサービスを行っていたとき、その人は踵を返して別の店に行ったりする。いつものように自分に許している量だけを食べればいいのだが、「いくらでも食べてもいい」という条件のもとで自分を律するためには、とても大きなコストが必要なのだ。この人は、そのコスト