国際天文学連合(IAU、本部パリ)は2日、2011年と12年に発見された冥王星の二つの月をそれぞれ「ケルベロス」「ステュクス」と命名すると発表した。米国の人気SFドラマ「スター・トレック」にちなんで愛好家が提案した「バルカン」は選ばれなかった。 ケルベロスはギリシャ神話に登場する三つの頭を持つ冥界の犬。ステュクスもギリシャ神話の地下の大河を支配する女神。これで冥王星の五つの月が全てギリシャ神話にちなんで命名された。 バルカンはドラマに登場する「ミスター・スポック」の生まれ故郷の星。今回の命名をめぐって天文学者がネットで実施した人気投票でトップになったが、IAUはかつてバルカンが太陽系の仮想惑星の名前に用いられたことがあるのに加え、ギリシャ神話でなくローマ神話の火の神の名前であるとして除外した。(共同)