2013年11月14日07:11 カテゴリ江戸奇談 超長魔羅の持ち主、見世物に 第一三話 超長魔羅の持ち主、見世物に ──天保六(1835)年閏七月、第十より 村上大和守知行所、野州都賀郡池森村/百姓初五郎方に同居、山川検校弟子の按摩(あんま) 長悦 二十歳(茂吉郎の忰、盲人とのこと)/後見人 初五郎、元・次郎兵衛 仁木太郎知行所、同村、百姓 金兵衛/戸田長門守領分、同郡栃木町、百姓伝兵衛店 注次郎/同、喜七店香具師 紋次 長悦は人も知る知恵遅れですが、そのうえ眼病にかかり盲目になりました。同郡鹿沼宿の座頭(*剃髪した盲人をさす一般称)仲間に加わり、按摩の稽古に励み、叔父の初五郎方に寄宿していました。もともと病弱で何かと不自由なのに、陰茎肥大という奇病を患っています。 初五郎も甥を哀れんで村医に診てもらい、薬もあれこれ試しましたが、少しも効果がありません。十五、六歳になると、もう薬も効か