歴史修正主義者の多くが(排外主義的)ナショナリストであることは事実だが、歴史修正主義者をして日本軍の戦争犯罪を否認せしめている決定的な動機はナショナリズムではなく、上記ツイートに現れているような「権利を主張する“弱者”」への憎悪だろう。なにしろ自国の戦争被害者に対しても冷淡なのだから。 そして「権利を主張する“弱者”」への憎悪という点で、上記2ツイートは当然これともつながってくる。
法華狼さんのエントリ「橋下徹大阪市長はデマを根拠に従軍慰安婦問題へ言及していたことが確定」に付け加えるべきことはほぼないのですが、なにしろこの件について橋本市長や池田信夫の主張に頷いちゃうような人々は肝心の「河野談話」すら読んだことがないのはほぼ確実なので、要点をぐっと抽出してみました。 (1)「河野談話」は「慰安婦」のすべてが「強制連行」されたと言っているわけではない(「本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり」) (2)「河野談話」は「強制連行」のすべてが官憲によって行なわれたと言っているわけではない(「軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たった」) (3)「河野談話」は“銃剣を突きつけて無理矢理トラックに乗せる”ようなケースだけが「強制連行」だと言っているわけではない(「甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して」) (4)「河野談話」は「強制連行」だけが人権侵害だったと言
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51796333.html 本来であれば改めてとりあげるまでもない愚論なのだが、新宿ニコンサロンでの安世鴻写真展をめぐるニコンの腰砕けの対応(仮処分命令後はむしろ自ら写真展を潰しにかかっているようだが)や、先週末に「復帰」40年目の「慰霊の日」を迎えたことで関心をもった方もおられるだろうから、簡単にコメントしておく。 史実にこだわるなら、まず朝日は「慰安婦が女子挺身隊として強制連行された」と記述し、今に至る騒動のきっかけとなった1992年1月11日付の記事を訂正して謝罪すべきだろう。 来ました、定番の「慰安婦」問題=朝日新聞起源論。朝日の、たったひとつの記事がそれほどの影響力を発揮したとは驚きだ! しかし「挺身隊」についての誤解は朝日新聞の専売特許ではなく、読売新聞の記事にもみられることは、ずいぶん前に小倉秀夫
歴史修正主義を批判するとコメント欄に実例が現れてエントリの正しさを証明してくれるという、よくある現象の最新のケースがこれであるわけですが。彼らがこの問題についてまともな文献の一つも読んだことがないことは、もちろん彼ら自身がよく承知しているはずです(彼ら自身のことなんだから)。『慰安婦と戦場の性』すら読んでないですよ。それでいてあれだけ自信たっぷりに語れてしまう、あるいは語る準備が自分にはあると思うことができる、というのはやはり注目に値することでしょう。だから私が「ちゃんと本を読みなさい、本を」とコメントした時にも、もちろん「彼らがまともな本を読めば、考えを変えるだろう」と想定していたわけではなくて、「彼らは、戦時性暴力を問題視している論者の本を自分で読むことは、断固として回避し続けるだろう」と想定してのことです*1。 そんな彼らの意識の一端を明らかにしてくれているかもしれないのが、「動画で
http://twitter.com/maji1985/status/24636718896390144 ご存知の方も多いと思いますが、これは韓国政府のサイトに掲載された「慰安婦募集」ポスターが「強制連行」否定の根拠になるとする、ネット右翼の間でたびたび使われている論法です。 http://photo.jijisama.org/ianfu.html 「強制」でない事例があったことを示したところで強制による事例があったことへの反駁にはならないのですが、それ以上に興味深いのが次の部分です。 なんと!慰安婦の月給は133万円以上だったのです。 更に1330万円の借金が可能だと書いてあります。 月給○○円という条件で募集がかかっても実際にはあれこれの名目でさっ引かれる、というのがこの種の商売の常道だということ、また前借金による売春の強制は当時でも違法だったことが無視されているのも問題ですが、「13
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20110111/p1#c1294726413 こいつ、「裁判をしないと戦争犯罪という主張は、適当な裁判でも裁判をしたのなら処刑OKと解釈できてしまいます」と書いたことについて「皮肉」だと釈明してるわけですが、これがまるで釈明になってません。「裁判をしないと戦争犯罪」を「裁判なしの殺害ならば、それは戦争犯罪である」と、「適当な裁判でも裁判をしたのなら処刑OK」を「裁判ありの殺害ならば(裁判なしの殺害でないならば)、それは戦争犯罪ではない」と表現し直してみましょう。これが「皮肉」足りうるのは、前者から後者が論理的に導ける場合のみです。もしそうなら、前者を主張する者は後者をも主張することになりますから、「適当な裁判でも裁判をしたのなら処刑OKと解釈できてしまいます」は「皮肉」になっていると解釈できなくもないでしょう。しか〜し! 「裁判あ
ZAKZAK 「日台双方で批判続出…NHK「偏向報道」政界に波及 5日放送「アジアの“一等国”」自民議連が意見書」 NHK総合テレビが5日に放送した「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回『アジアの"一等国"』」の内容に対し、有識者らが「偏向・歪曲報道」などと批判している問題で、自民党の保守系議連「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長・中山成彬元文科相)が近く、同局に質問状を提出することが20日、分かった。問題はついに政界に波及することになった。 番組は、日清戦争後の日本による台湾統治について、一等国を目指して統治の成功を海外に誇示したが、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、やがて皇民化運動で日本文化を強制した−などと放送した。 これに対し、日台の文化交流を進める民間団体「日本李登輝友の会」(小田村四郎会長)は10日、「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で
http://d.hatena.ne.jp/nagonagu/comment?date=20090323#c cf. http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/nagonagu/20090323%231237780327 まず重要な点として、このエントリ以降の negative_dialektik氏の振る舞いはとても“単に「知らないから勉強します」”という意思の表明としては要約できないという問題があるのだが(つまり id:tari-G氏の「単なる読解力の問題」)、これについてはすでに hokusyuさんが指摘しているので割愛。まあひとことだけ言っておくと、「勉強」するまでは踏み込むべきでないところに踏み込んじゃったら「知らないから勉強します」だとは言えないよね、ということ。具体的には次のような一節だ。 かかるアレルギーの抗体保持者は
http://d.hatena.ne.jp/negative_dialektik/20090309/1236910539 http://d.hatena.ne.jp/ika18/20090321 あたりから派生した件について。私は村上春樹のエルサレム賞受賞(およびスピーチ)問題については言及しないという選択をしたので、ここへとたどり着くに至るまでの限られた文脈で。 私自身は「正論」への侮蔑が蔓延していることをこの社会の問題点の一つだと考えていたので、「正論原理主義」なる語を(否定的な意味あいで)村上春樹が用いたと知った時には感じ悪いな〜と思ったものです。だから id:negative_dialektik氏があっという間にホロコースト否定論への実質的な加担へと傾斜していくのを目にした際には、まるで脈絡が理解できませんでした。また氏の「正論原理主義」批判・批判を評価していた id:tari-G
うちは朝日新聞などというブルジョワ新聞を購読しているので(タイガースファンだから讀賣は論外)知らなかったのだが、Arisanさん経由で毎日新聞(うちには勧誘しにきたことが一度もない!)の連載「平和をたずねて」に「快楽としての戦争」という章があることを知る。 平和をたずねて:快楽としての戦争/1 そこに「素敵!」もあった 平和をたずねて:快楽としての戦争/2 心のすき間に忍び込む 「黎明(れいめい)の山河『薦野(こもの)の戦記』」という500ページ余りの本がある。福岡県古賀市の山あいにある旧薦野村在住・出身者が、それぞれの戦争体験を寄せた手記集で、地区の公民館が昭和59(1984)年に発行した。その154ページに、こんな文章が載っている。 《敵兵捕獲しては穴を掘って銃殺する事何人と数えきれない程です。……戦火の合間には町、或は民家へ巡視警備に出動致し、食料の徴発其の他支那人の女美人とも接し本
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く