「会社にはだまされた。でも、農家は助かった」 去年秋、長野県の農村地帯で起きた事件。ブローカーが大勢のベトナム人を違法に送り込み、農家で働かせていたとされています。取材を続ける中で、ある農家がつぶやいたのが、このひとことです。ことばの背景に何があるのか、取材しました。(長野放送局記者 間瀬有麻奈 篠田祐樹) 去年9月下旬、長野県東部の南牧村で、ベトナム人の男どうしの傷害事件が起きました。 警察の発表などでは、2人は同じ農家で農作業に従事している同僚で、けんかを発端に包丁で相手の腹を刺したりバットで殴ったりしたとして、逮捕・起訴されました。 取材を進めていると、「いっしょに住んでいた別のベトナム人3人も、不法就労の疑いで逮捕される」との情報が。 しかし、この時点では詳細はわかりませんでした。 さらに、この事件をめぐって「大勢のベトナム人を送り込んでいるブローカーを警察が調べている」との情報も