【北京=川越一】中国国営新華社通信によると、新疆ウイグル自治区カシュガル地区葉城県で2月28日、暴徒集団が住民十数人を殺傷する事件が起きた。当局は、少数民族ウイグル族の独立運動がくすぶる同自治区で発生した惨事を、テロと断定。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開幕を数日後に、共産党大会を今秋に控え、事件はウイグル族への締め付けを強化する“口実”にされかねない。 新華社などによると、事件は同日午後6時(日本時間同7時)ごろ、葉城県の路上で起きた。刃物を持った数人の暴徒が住民に斬りつけ、犠牲者は少なくとも10人に上り、多数が負傷した。 暴徒はウイグル族で、被害者はすべて漢族との情報がある。襲撃集団の人数は明らかにされていないが、駆けつけた警官が犯行グループの2人を射殺。逃げた残りの暴徒の行方を追っているという。 中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報(英語版)によると、