韓国国民健康保険公団が4月14日、韓国のたばこ会社KT&G(旧たばこ人参公社)と海外のたばこ会社2社――フィリップモリスコリア、ブリティッシュアメリカンタバココリア――を相手に537億ウォン(約52億円)の損害賠償訴訟を起こした。喫煙によってがんになった患者などの治療のために支払われた健康保険給付537億ウォンをたばこ会社が賠償すべきという訴えである。 公共機関がたばこ会社を相手に、喫煙による健康被害の損害賠償を求める「たばこ訴訟」は韓国で初めてのこと。訴訟を起こした背景や勝訴する可能性が大きな話題になっている。 韓国国民健康保険公団は、国民健康保険と職場健康保険(会社員対象)を運用管理する保健福祉部(厚生省のような省庁)傘下の公共機関。2014年1月の理事会で今回の訴訟を起こすと決めた。 537億ウォンという金額は、喫煙期間が30年以上にわたって1日1箱以上を喫煙した肺がん患者など348