衆院は15日の本会議で、著作権者の許諾なしに音楽や動画を違法ダウンロードする行為に罰則を科す規定を盛り込んだ著作権法改正案を賛成多数で可決した。参院に送付、今国会で成立する公算が高まった。 現行の著作権法は、音楽や動画を許諾なしにサイトにアップロードして配信する行為を処罰する一方、違法と知りながら利用者がダウンロードしても刑事罰がない。音楽業界から抑止効果を高めるため罰則の強化を求める声が上がっていた。違法ダウンロードの罰則は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」としている。 改正案について政府は当初、絵画など他人の著作物が偶然背景に写り込んだ写真や映像をインターネットのブログで公開する行為などを著作権侵害の対象から除外することを柱に提案。15日の本会議に先立つ文部科学委員会で自民、公明両党が違法ダウンロードの罰則も盛り込む修正を提案し、民主党も賛成した。