最近中国に関していいニュースを聞かないくらいだが、私は敢えてこれを「中国問題ではない」と言うことにしたい。「中国問題」というのは、「中国に特有の文化や国民性に由来する問題ではない」という意味である。 冷凍餃子問題について言えば、前にも書いたように、食品の生産や加工が海外で行なわれるようになれば、日本と同水準の衛生管理制度を隈なく行き渡らせることが困難になるというだけの話である。それに日本で「健康」というのは「安全な食品をバランスよく食べる」ということかもしれないが、中国のように分厚い貧困層を抱えている国では、多くの国民にとって「健康」というのは「食べ物を腹いっぱい食べる」という以上のことを意味しない。それに加えて、中国の農業は市場競争からの保護も弱く、生き残るためには「大量に安く」売らなければならないので、自ずと「食品の安全」ということは「大したことではない」ということになる。当たり前だが