世界の涯の物語 (河出文庫)posted with amazlet at 09.06.24ロード・ダンセイニ 河出書房新社 売り上げランキング: 134212 Amazon.co.jp で詳細を見る 『世界の涯の物語』を読み終える。ロード・ダンセイニのふたつの初期短編集『驚異の書』と『驚異の物語』を収録されている。ここではダンセイニが残した品の良く、気の利いたユーモアが散りばめられた、幻想小説・魔法小説が読める。どれも読んだあとに、いくばくか豊かな気持ちになるような作品ばかりなのが素晴らしい。この作者の著作は以前に『影の谷物語』*1を読んで「こういう風に、豊かな気持ちになる文学とは、豊かな身の上からしか生まれないのではないか」などと思ったが、今回も似たようなことを感じる。 『驚異の書』は魔法使いや、盗賊、神々や神話上の種族(ドワーフやエルフ)といったものが活躍する異界を描いた幻想小説が主体