4月26日、「悪い円安」という言い回しが、このところマスコミ報道で多用されているように思う。都内の日銀本店付近で2016年2月撮影(2022年 ロイター/File Photo) [東京 26日] - 「悪い円安」という言い回しが、このところマスコミ報道で多用されているように思う。もっとも、筆者は証券会社に籍を置き、金融市場参加者向けを含む各種媒体を通じて新たな情報を時々刻々追っているので、そのように感じるだけなのかもしれない。
![コラム:「悪い円安」論に違和感、金融政策とのリンクは危ない道に=上野泰也氏](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/424e572e00d73bb5789283d520fff38618a460b5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjp.reuters.com%2Fpf%2Fresources%2Fimages%2Freuters%2Freuters-default.webp%3Fd%3D189)
日銀はことし4月から9月までの中間決算を発表し、大規模な金融緩和で国債などの買い入れを進めたため、9月末時点の総資産が去年の同じ時期より56兆円増えて513兆円を超え、過去最高を更新しました。 これは国の経済規模を示すGDP=国内総生産に匹敵する規模で、去年の同じ時期と比べて56兆円余り増えて、過去最高を更新しました。 一方、企業の最終損益に当たる「当期剰余金」は円安の進行で、保有する外貨建ての債券などを円に換算した価格が上昇したことや保有するETFの分配金が増えたことなどから、去年の赤字から一転して5502億円の黒字となりました。 また、決算には反映されませんが、日銀が保有するETFの含み益は株価の上昇で過去最高の4兆2710億円になっているということです。 日銀は2%の物価目標の達成に向けて大規模な金融緩和を続けていて、総資産は今後さらに膨らむ見込みです。 しかし、保有する資産が拡大す
10月27日、日銀の岩田規久男副総裁は、参院財政金融委員会で、日銀が9月に政策の軸足を「量」から「金利」に転換し、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)を導入したことについて、長期金利の操作目標の実現には多額の国債買い入れが不可欠であり、量の面を重視していることに変わりはない、との見解を示した。写真は都内で2013年6月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai) [東京 27日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は27日、参院財政金融委員会で、日銀が9月に政策の軸足を「量」から「金利」に転換し、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)を導入したことについて、長期金利の操作目標の実現には多額の国債買い入れが不可欠であり、量の面を重視していることに変わりはない、との見解を示した。
やまだ・あつし/1971年朝日新聞入社。青森・千葉支局員を経て経済記者。大蔵省、外務省、自動車業界、金融証券業界など担当。ロンドン特派員として東欧の市場経済化、EC市場統合などを取材、93年から編集委員。ハーバード大学ニーマンフェロー。朝日新聞特別編集委員(経済担当)として大蔵行政や金融業界の体質を問う記事を執筆。2000年からバンコク特派員。2012年からフリージャーナリスト。CS放送「朝日ニュースター」で、「パックインジャーナル」のコメンテーターなどを務める。 山田厚史の「世界かわら版」 元朝日新聞編集員で、反骨のジャーナリスト山田厚史が、世界中で起こる政治・経済の森羅万象に鋭く切り込む。その独自の視点で、強者の論理の欺瞞や矛盾、市場原理の裏に潜む冷徹な打算を解き明かします。 バックナンバー一覧 富山県の限界集落・利賀村(とがむら)で演出家・鈴木忠志が主宰する国際演劇祭が9月4日まで開
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