東京大学出版会の広報誌『UP』5月号が届きました。これに載っている雨宮昭彦さんの「システム理論で読むナチズム(上)-ポランニー的課題とポスト大転換システム」という文章は、まだ「上」だけで未完なのですが、大変興味をそそる記述があります。 ひと言で言うと、ナチス像が変わりつつある。ナチス研究のパラダイムチェンジが起こっている、というのです。 >・・・今世紀に入って以降、ナチス期の企業史研究を積み重ねることにより、従来の見方を大きく覆しつつある。統制経済や国家の道具化された経済というナチス経済の見方は後退し、今や、企業など個々の経済的アクターの自由度の大きさが注目されるようになったのである。 この新たなパラダイムによると、ナチス経済はオルド自由主義思想に支えられたものであり、このオルド自由主義こそが >戦後西ドイツ経済の別名となった「社会的市場経済」という論説連合の中でコアコンセプトを提供したオ
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