上杉隆(ジャーナリスト) 【第60回】 2009年01月08日 誰だってもらえるものは嬉しい 定額給付金の国民への「還元」を妨げる愚 総額2兆円、国民ひとりあたり1万2千円の定額給付金が迷走している。 きのう(1月7日)の参議院本会議での野党各党の代表質問でも給付金支給を巡る政府の対応に批判が集中した。前日(6日)には鳩山由紀夫民主党幹事長も定額給付金の即時撤回、2兆円の別の使途を求めている。 〈究極の大愚策と言われている定額給付金の問題を取り上げました。効果も乏しく、国民のみなさんが望んでもいないバラマキに2兆円を使うならば、そのお金で失業対策や中小企業対策に、また母子世帯やお年寄りを中心に、医療や介護などの社会保障の充実に充てればよいではないかと提案しました。今からでも定額給付金を第二次補正予算から切り離すつもりはないかと、総理の良心に問いかけたのですが、麻生総理は「定額給付金は