鹿児島県姶良(あいら)町で昨年4月、タクシー運転手が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた陸上自衛隊練馬駐屯地所属の元自衛官の少年(19)の初公判が19日、鹿児島地裁であった。少年は「(間違いは)ないです」と起訴事実を全面的に認めた。 検察側は冒頭陳述で、犯行の動機について「中学生の時から考えていた『人を殺したらどういう気持ちになるか』という好奇心を満たそうと思い、犯行に及んだ」と説明。「一緒に自衛隊を逃亡した同僚とタクシー強盗で金を入手しようと計画したが、同僚が突然姿を消したことで計画が実現しないと考え、自暴自棄になった」と主張した。 さらに、検察側は少年の犯行後の心境について「うれしくも悲しくもなく、こんなものかと感じた」と陳述した。 これに対し、被告弁護側は冒頭陳述で「少年は自衛隊を逃亡し、隊にも実家にも戻れずに死のうと思い、現実から逃避した」と述べた。その後、少年は自殺する