ブックマーク / markethack.net (169)

  • 米国で突然噴き上げる中国人民元への不満 スムート・ホーリー法を彷彿とさせる貿易戦争へ : Market Hack

    アメリカ政治が急におかしな方向へ転がり始めました。 中間選挙を目前に控え、有権者の関心は中国が人民元を不当に割安に抑えている件に集中しはじめています。 これまで中間選挙での争点はブッシュ減税の期間延長の是非だと思われてきました。 しかしアメリカの景気が相変わらず悪いので(当然、何らかのカタチでの延長は避けられないだろう)というコンセンサスが既に出来あがっています。 このためブッシュ減税問題は選挙戦を戦う上での「争点」としてはインパクトを失ってしまったのです。(蛇足ながら株式市場が9月以降ラリーした一因はなし崩し的にブッシュ減税延長OKになることを織り込みに行く動きだったと説明する市場参加者が多いです。) すると有権者にアピールできるイシューを代わりに探す必要があります。 そこで共和党、民主党の両方が飛びついたのが貿易摩擦問題です。世論調査でも人民元問題は米国民にとって最大の関心事になりつ

    米国で突然噴き上げる中国人民元への不満 スムート・ホーリー法を彷彿とさせる貿易戦争へ : Market Hack
    orakio
    orakio 2010/09/30
    世論調査でも人民元問題は米国民にとって最大の関心事になりつつあります。
  • スペインのゼネストには注意を払う必要がある : Market Hack

    スペインが昨日からゼネストに入っています。 スペインのゼネストは8年ぶりで同国の鉄鋼、自動車産業を代表する労組をはじめ地方公務員の一部もストに入っていますが、いまのところ大きな混乱には至っていません。 スペイン政府は財政赤字の立て直しのため、現在、GDPの6%程度ある財政赤字を向こう2年で欧州連合の規定であるGDPの3%以内に削減する予算を既に発表しています。 しかし8月くらいから一度中断が決まった公共工事を復活させる動きも出ています。つまり既に発表した赤字削減案を反故にする動きが見え始めているのです。 その理由は現在、スペインの失業率は既に20%に達しており、しかもその多くが住宅などに関連する建設労働者だからです。 スペイン不動産市場は過剰投資・過剰投機が祟って凍死状態になっており、多くの物件が工事途中で放棄、若しくは完成しても空き家のままになっています。 ストの収拾がつかなくなれば、

    スペインのゼネストには注意を払う必要がある : Market Hack
    orakio
    orakio 2010/09/29
    今のところ欧州の問題はアイルランドやポルトガルなど小さい国に投資家の関心が集中しています。しかし「スペインの様子がおかしい」という事になるとユーロを巡る景色は急速に変化する可能性があります。フランス・
  • 尖閣諸島付近で天然ガスが出るかどうかなど中国にとってそれほど大事な問題ではない : Market Hack

    尖閣諸島その他の領土問題で中国とアジア近隣諸国との軋轢が高まっています。 しかし中国の立場からエネルギーの安全保障を考えた場合、彼らにとって最もクリティカルな資源は天然ガスではないし、原油ですらありません。 中国の生命線は石炭なのです。 下のグラフは世界の主要国のエネルギー消費を比較したものです。同列で論じるため、天然ガスや石炭もすべて原油百万トンから得られる熱量に換算して表わしてあります。 これを見ていただくと中国の緑色(石炭)が圧倒的に大きいことがわかります。 しかし中国は国内での石炭生産量も石炭消費量もダントツで多いです。 つまり凄いペースで国内の石炭を掘りつくしているのです。 その結果、可採年数で見ると38年しかありません。 これこそが中国が抱える頭の痛い問題なのです。 石炭は中国のエネルギー消費に占める比率も高いけど、コスト面でも他のエネルギーより廉価です。 もちろん風力発電や太

    尖閣諸島付近で天然ガスが出るかどうかなど中国にとってそれほど大事な問題ではない : Market Hack
    orakio
    orakio 2010/09/26
    中国の生命線は石炭なのです。
  • ユーロが景気に敏感に反映している証拠 9月のPMIは悲惨 : Market Hack

    ドイツと欧州の9月のPMI(購買担当者指数)が出ました。内容は悲惨です。 ドイツ9月製造業PMI速報値 予想57.6 実績55.3 ドイツ9月サービス業PMI速報値 予想57.2 実績54.6 欧州9月製造業PMI速報値 予想54.5 実績53.6 欧州9月サービス業PMI速報値 予想55.5 実績53.6 欧州は今年の春にぐーんとユーロ安にもってゆき、それが原因でドイツの輸出産業を中心に息を吹き返し、経済の「意外な強さ」が話題になりました。 でもその関係でユーロ高になったら、もうこのとおり、あっけなく欧州経済はモメンタムを失っています。

    ユーロが景気に敏感に反映している証拠 9月のPMIは悲惨 : Market Hack
    orakio
    orakio 2010/09/24
    これまでは「元気な欧州、ダメな米国」という構図でしたが、今後はそういう先入観は捨てた方が良いと思います。まだまだ欧州の傷は癒えてないし、やらなければいけない改革は山ほどあります。
  • ダブルディップ第一号はアイルランド : Market Hack

    アイルランドの第2四半期のGDPが-1.2%と市場の予想に反した悪い数字でした。 このニュースには注目する必要があります。 なぜならアイルランドはPIIGS(=ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインの略)と呼ばれる欧州周辺国各国の中では最も経済の近代化を積極的に追及し、喩えて言うなら「シリコンバレー化」、「投資銀行化」を積極的に押し進めた国だからです。 アイルランド経済はオープンであり、国民は勤勉で我慢強いです。 また今回、リーマン・ショックが起きた後もアイルランドはいちはやく国家財政の立て直しに取り組み、断腸の思いをしながら予算削減などを断行しました。 これだけ真面目に取り組んでいるのに、、、 だからギリシャなどとは少し問題の性質が違います。 いずれにせよFXをやる人や株式の投資家にとってこのニュースは重要です。なぜならアイルランドは「先行指標」の役割をこれまで果たしてき

    ダブルディップ第一号はアイルランド : Market Hack
    orakio
    orakio 2010/09/24
    いずれにせよFXをやる人や株式の投資家にとってこのニュースは重要です。なぜならアイルランドは「先行指標」の役割をこれまで果たしてきたからです。
  • FOMCリリースの読み合わせ FRBはデフレを結構恐れている : Market Hack

    FOMCのステートメントが出されました。 大方の予想通り政策金利は据え置き、また当分の間、現在の超低金利を維持するというスタンスも変わっていません。 その他、先月のリリースと読み比べてニュアンスに変化が出たポイントは以下の通りです: 1. 企業の設備投資の増加ペースは鈍化した 2. 銀行融資の緊縮は緩和した 3. インフレの水準は低すぎるという見解が示された 4. 住宅抵当証券の償還からくるキャッシュを財務省証券購入に充当することが再確認された 5. インフレが低すぎる場合、追加の量的緩和措置を講ずることをほのめかした なお今回のミーティングではドナルド・コーン副議長が引退したので彼の名前はありません。 カンザスシティ連銀のトーマス・ホーニングは今回もひとり反対票を投じました。ホーニングが反対票を投じるのは今回が6回目です。 今回は反対票を投ずるに当たり、その理由として将来の成長を妨げるよ

    FOMCリリースの読み合わせ FRBはデフレを結構恐れている : Market Hack
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    orakio 2010/09/23
    市場の反応としてはドルが売られゴールドが買われました。これはFRBがデフレをかなり恐れているというニュアンスが市場にしっかりと伝わったことのあらわれだと思います。
  • 「後ずさりする列車」に乗れば米国に新幹線を売り込む努力が徒労だとわかる : Market Hack

    「あれれ、この列車、後ずさりしてるんじゃないの?」 もう何年も前の話ですけどウチの子供たちが未だ小さかった頃、子供の友達の家族と合流してエミリーヴィル(サンフランシスコの対岸のバークレーの近く)からサクラメントまでアムトラックで旅行しました。 エミリーヴィルからサクラメントまでは2時間くらいで着いてしまう距離ですから旅行と呼ぶのは大袈裟かもしれません。但しそれはあくまでも列車がちゃんと走っていればの話です。 実際、この日の行程はダイヤの遅れで5時間くらいかかってしまいました。 迫害を避けるため幼少の頃を上海の租界で過ごし、ロスアンゼルスまで落ちのびてきた体験の持ち主です。彼は古書のディーラーでありロスアンゼルスのゲッティ美術館の古書のコレクションを監修した人でもあります。 さすがにヨーロッパの方だけあってトムさんのアメリカの鉄道に対する評価には厳しいものがあります。 トムさん:「Only

    「後ずさりする列車」に乗れば米国に新幹線を売り込む努力が徒労だとわかる : Market Hack
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    orakio 2010/09/21
    旅客列車は赤字だ。ぜんぜん儲からない。貨物は儲かる。こうやって貨物列車のために線路を空けるということは、つまり我々乗客は家畜以下だということさ。オバマ政権の高速鉄道構想は必ず頓挫すると思います。
  • もうひと波瀾ありそうなユーロ問題 いつの間にか規模縮小している欧州金融安定取極 : Market Hack

    今年の5月に欧州連合とIMFがギリシャをはじめとする各国の支援のためのファシリティ(欧州金融安定取極=European Financial Stability Facility)を発表した際、当初のサイズは4400億ユーロでした。 ウォールストリート・ジャーナルによるとこのファシリティがトリプルAを獲得するためにいろいろな譲歩を余議なくされ、結局、3560億ユーロになっており、今後さらに縮小する可能性もあるのだそうです。 結果としてこのファシリティはアイルランドやポルトガルなどの小国の救済には有効だけど、スペインやイタリアなどの大きな国の債務の保証にはパワー不足かもしれないということです。 この買い入れは一旦はほぼゼロ近くまで減りました。 しかし先々週は一週間で2.37億ユーロ、先週は3.23億ユーロとここへきて買い入れのピッチがまた早くなっているとウォールストリート・ジャーナルは指摘して

    もうひと波瀾ありそうなユーロ問題 いつの間にか規模縮小している欧州金融安定取極 : Market Hack
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    orakio 2010/09/21
    欧州中央銀行による積極的な国債買い入れにもかかわらず周辺国のソブリン・スプレッド(=ベンチマークであるドイツ国債との利回り格差)は拡大しています。
  • バーゼルⅢで世界の銀行業はどう変わるか : Market Hack

    要約 バーゼルⅢは喩えて言えばFXのレバ規制のようなもの メガバンクの経営者達はもうバーゼルⅢは避けられないと諦めている この週末、スイス第3の都市、バーゼルに27ヶ国の関係者が集まり、銀行の行動規範に関する新しい合意を定めようと協議中です。 「バーゼルⅢ」は「バーゼル・スリー」と読みます。 バーゼルは上に書いたように都市の名前ですが、同時に国際金融の文脈ではバーゼル銀行監督委員会(Basel Committee on Banking Supervision、通称、バーゼル委員会)を指します。 なぜⅢ(スリー)かといえば今回の模範例の提示は3回目に相当するからです。(ちなみにバーゼルⅡは2004年に公表されました。) 今回のバーゼルⅢでは銀行の自己資を示すティア・ワン・キャピタル・レシオ(Tier One Capital Ratio)で最低7%という線が議論されているようです。 ティア・

    バーゼルⅢで世界の銀行業はどう変わるか : Market Hack
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    orakio 2010/09/13
    世界の銀行がこの新しい基準を満たすまでにたぶん5年から8年くらいの猶予が与えられると思います。この猶予期間を巡っていろいろ希望的な報道をしたりする新聞があります。(その典型は日経新聞。)
  • 新興国のネット人口は急増する ボストン・コンサルティングのネット調査 : Market Hack

    要約 向こう5年で主要新興国のネット人口は倍増する 巨大な商機が待ち受けている 新興国は一足飛びにスマートフォンへ ボストン・コンサルティング・グループが『インターネットの新しい10億人 ブラジル、ロシア、インド、中国、インドネシアのデジタル・コンシューマー』というレポートを発表しました。 BCGは向こう5年の間にこれらの国々のインターネット・ユーザー数は年率9~20%で成長し、12億人へとほぼ倍増すると見ています。これは日と米国を合計したネット人口の3倍です。 (出典:ボストン・コンサルティング・グループ) 【PC】 これらの国ではPCよりももっぱら携帯からネットが利用されています。 現在これらの国で稼働しているPCは4.4億台に過ぎません。この台数は向こう5年で2倍の8.8億台に増えると見られています。 現在のPCの普及率は: ブラジル 32% ロシア 32% 中国 20% インド 

    新興国のネット人口は急増する ボストン・コンサルティングのネット調査 : Market Hack
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    orakio 2010/09/03
    ・向こう5年で主要新興国のネット人口は倍増する12億人 ・巨大な商機が待ち受けている ・新興国は一足飛びにスマートフォンへ
  • 「中国人民銀行総裁失踪」報道を考える 岐路に立つ中国金融界 : Market Hack

    要約 中国金融界の抱える問題は日の70年代ではなく80年代の問題に酷似 コントロールと市場主義のバランスに悩む中国テクノクラート Twitterでrunochecvさんから: 中国の現地紙では「人民銀が米国債に投資して4000億ドルの損失を出した責を問われて逃亡」とか、さすがに寝言っぽい というコメントを頂きました。僕もこの報道を読んだ時、runochecvさんと同じく(それは違うな)と感じました。 僕が個人的に感じていることを書きます。 その信念に基づいていろいろなワーキング・ペーパー(研究論文)の類も次々に公表しています。 しかしこれを快く思わない特別利益団体も中国の国内には沢山あるのです。それは主に輸出産業に関わる連中です。彼らは現在のドル・ペグのレジームをとうぶん変更すべきでないと固く信じています。 このため中国の内部でこれらの2つの価値観を巡ってバトルが起きているのです。 周小

    「中国人民銀行総裁失踪」報道を考える 岐路に立つ中国金融界 : Market Hack
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    orakio 2010/09/03
    ・中国金融界の抱える問題は日本の70年代ではなく80年代の問題に酷似 ・コントロールと市場主義のバランスに悩む中国テクノクラート
  • 日銀はルーズベルト大統領のハチャメチャに学ぶべし : Market Hack

    要約 アメリカから苦し紛れのハチャメチャな策が出てくる可能性がある マーケットは必ずしも経済理論通りには動かない 「愛しているよ」というシグナルを毎日送るべし 円高が日を苦しめています。 今回の円高で「日銀は無策だ」という議論があちこちから出ています。 でも「日はだらしない」と言う前に多くの論者が見逃している点を指摘したいと思います。 例えば日発表された7月の中古住宅販売件数は383万件と市場予想の465万件を大幅に下回りました。 ウォールストリート・ジャーナルによると米国連邦準備制度理事会でのメンバーの意見も大きく割れており、最終的な票決こそベン・バーナンキ議長と反対の立場を取ったメンバーはひとりだけでしたが、討議の過程ではかなりバーナンキ議長の采配に疑問が挟まれたそうです。 これはそれだけ急激に米国経済の状況が変化していることを表しているし、またこれまで余り使って来なかった非伝統

    日銀はルーズベルト大統領のハチャメチャに学ぶべし : Market Hack
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    orakio 2010/08/25
    今回の円高 全ての投資から、もう降りたい!ポジションを全部元へ戻すとプロキュアメント・カレンシーへのお金の還流が起こりやすいです。そのプロキュアメント・カレンシーとは他でもない円なのです。
  • 日本株、ベア相場入り?米国のデフレリスクは? - 沢利之 : Market Hack

    ゲストブロガー:沢利之 「金融そして時々山」というサイトを運営。 "@sawanoshijin" 山登りを中心とするアウトドアライフを愛する元銀行役員。先入観にとらわれずに、金融・経済の地下水脈を探って行きたいと考えています。 ■おすすめエントリーグーグルの検閲撤廃要求どうなるか?亀井モラトリアム発言、馬鹿馬鹿しいが敢えて批判 元記事 公開日時:2010年8月24日 17:41 日(8月24日)日経平均は1年4ヶ月ぶりに9千円を割り込んだ。4月5日の高値から2割以上下落したので気の早い筋(英語版ブルンバーグ)は日株はベア相場入りと書き出していた。日株下落の要因は米国の景気悪化懸念と急速な円高だ。 円高については昨日の菅総理・日銀白川総裁の電話会議で具体的な対策がでなかったことで市場は円高持続を見透かしたということだろう。 デフレといえば米国でもデフレを回避できるかどうかが大きな話題に

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    orakio 2010/08/24
    今日本で通貨の供給量を増やす政策を単独で実施しても物価を押し上げる効果は乏しいだろう。日銀の金融政策に過大な期待を持つというのは、政治の怠慢ではないかと思っている。
  • PIMCO(ピムコ)のビル・グロスの議会証言 : Market Hack

    今日、ワシントンDCでファニーメイとフレディマックの処置に関して米国財務省を中心とした討議が行われました。これは民間企業をも交えたブレイン・ストーミングであり、極めて重要なイベントです。 なぜ民間企業をディスカッションに招き入れたかというと、民間企業が新住宅ローン制度に賛同しなければ、この試みは失敗するからです。 ティム・ガイトナー財務長官は世界最大の債券の投資信託、PIMCO(ピムコ)のビル・グロスをスピーカーのひとりとして招き、彼の意見をたっぷりと披露させる場を提供しました。以下はその発言の抄訳です。 さて、題に入りますが、先ず賃貸住宅という居住形態を支持したいと思います。 アメリカ人はこれまで「マイホーム」という概念に必要以上にこだわりすぎていたと思います。その結果、必要以上に持ち家が奨励され、必要以上の需要が人工的に作られてきました。一戸建ての供給も多すぎれば、劣悪な住宅ローン

    PIMCO(ピムコ)のビル・グロスの議会証言 : Market Hack
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    orakio 2010/08/18
    住宅市場や証券類に依存する経済からモノ作りに根差した経済へのシフトを考えなければいけない
  • PIIGS諸国の経済構造改革は簡単ではない : Market Hack

    欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)などによる1兆ドルの緊急支援プログラムの発表、さらに欧州金融機関のストレステストと相次いでユーロを支援する材料が出たため、ユーロ危機の問題はあたかも解決したかのように言われています。 しかし今回の欧州の処方はとりあえず一番信用力のあるドイツを中心にスクラムを組むと同時に、為替を思い切りユーロ安に持ってゆくことでドイツの輸出セクターに「中央突破させる」という、言わばいちばん速効性のある処置を講じたに過ぎません。 なるほどドイツのGDPは強烈にリバウンドしています。 ドイツは欧州で最も重要な輸出の担い手です。だからユーロ安はドイツの産業にとって強力なカンフル剤でした。 そこであからさまなユーロのトークダウンが再びはじまりました。今回の理由付けは「なるほどドイツは復活している。だけどギリシャなどはぜんぜん景気の回復が見られない。だからドイツやフランスなどの

    PIIGS諸国の経済構造改革は簡単ではない : Market Hack
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    orakio 2010/08/16
    今回の欧州の処方はドイツを中心にスクラムを組みユーロ安に持ってゆくことでドイツの輸出セクターに「中央突破させる」という一番速効性のある処置を講じた。ユーロが高くなるたびにユーロのバイヤーを脅す。
  • バルチック・ドライ指数は第4四半期までには力強く反発する キャピタルリンクのウェビナーより : Market Hack

    海運業に特化したIR会社、キャピタルリンクが先週の木曜日に投資家のためにウェビナーを開催しました。このセミナーでは最近のBDI(バルチック・ドライ指数)の低迷、ならびに需給関係や今後の見通しなどについてドライバルク市場の大手企業の経営陣が集結し、パネル・ディスカッションを行いました。出演したのは: バビス・マザラキス、COO エクセル・マリタイム マイケル・ボドウログロー、CEO パラゴン・シッピング アキス・ツイリガキス、CEO スター・バルク・キャリアーズ ジョセフ・ロイス、CEO TBS マイケル・ウェバー、アナリスト ウエルズファーゴ証券 です。以下はそのパネル・ディスカッションを聞き取ったメモです: 今回の下げはいろいろな要因が複合的に折り重なったのが原因だ。先ず中国が鉄鉱石の輸入にブレーキをかけた。これによって今まで港湾役務の遅滞から沖待ちになっていた船の待ち時間が短くなった。

    バルチック・ドライ指数は第4四半期までには力強く反発する キャピタルリンクのウェビナーより : Market Hack
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    orakio 2010/07/25
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  • いよいよヤバイことになってきた欧州 その7 : Market Hack

    歴史的に欧州の失業率は米国の2倍以上でした。 今回のギリシャのストライキの例を見てもわかるように失業率が高い国は景気が悪くなると公的部門での支出を増やせという圧力が国民からかかりやすく、それだけ財政が不健全になるペースが加速します。 ここまでをまとめると欧州連合は次のような弱点を抱えているということです: 1. 輸出競争力の低下 2. 生産性の低下 3. 財政の悪化 さらに欧州は米国のシリコンバレーに代表されるような非連続的な技術革新に基づく経済成長を不得意としています。それは欧州の経済モデルがどちらかといえば銀行融資型のモデルだからという面もあると思います。 バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、インターネットなどの、これからの時代を担う成長分野では欧州のこうした経済モデルは競争力を持ち得ないのです。 またこれまで見てきたような競争力の低下は新しくEUのメンバーを追加することでは解決しな

    いよいよヤバイことになってきた欧州 その7 : Market Hack
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    orakio 2010/06/29
  • いよいよヤバイことになってきた欧州 その6 : Market Hack

    通貨ユーロが誕生するまでの足取りをカンタンに振り返ると: 1950年 欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC) 1958年 欧州経済共同体(EEC) 1968年 カスタムズ・ユニオン(関税撤廃) 1979年 EMS(ヨーロピアン・マネタリー・システム) 1993年 コモン・マーケット(非関税障壁の撤廃) 1993年 マーストリヒト条約 1999年 マネタリー・ユニオン(通貨統合) 2003年 共通貨幣・紙幣の導入 となります。 そして1999年に安定成長協約(SGP)が結ばれ、EUに参加しようとする国は財政赤字その他の基準でEUの定める範囲内に収めなければいけないという約束をしますが、これは2005年には緩和され、現在ではかなり形骸化しています。 ところでマネタリー・ユニオン(通貨統合)が導入された1999年以来の欧州の経済パフォーマンスを見るとこんにちまでの通算のGDP成長率は米国が年率3.1%、

    いよいよヤバイことになってきた欧州 その6 : Market Hack
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    orakio 2010/06/29
  • いよいよヤバイことになってきた欧州 その5 : Market Hack

    僕はいまの欧州連合(EU)には「どんなに辛くても、一丸となってユーロを守ろう!」という強い意志というか、コンセンサスがぜんぜん無いと思います。 これを説明すると長くなるけど、たぶん今ほどこのことをちゃんと知っておく必要のある局面は無いと思うので、冗長になるけどすべてを語ります(笑)。 欧州の経済成長率は1960年代後半あたりから陰りを見せ始めます。 これにはいろいろな理由があります。 先ず安い労働力の供給が終わった事、技術導入が一巡したこと、重複するムダな投資でリターンが下がった事、産業政策の硬直化、賃金格差の減少で熟練工を目指す若者が減った事、高額所得者に対する重い課税で起業やリスク・テーキングの気風を削いだことなどが指摘出来ます。 こうしたトレンドに追い打ちをかける出来事がありました。 それは第二次大戦後ずっと続いていたブレトン・ウッズ体制が崩れた事です。 ブレトン・ウッズというのはア

    いよいよヤバイことになってきた欧州 その5 : Market Hack
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    orakio 2010/06/29
  • いよいよヤバイことになってきた欧州 その4 : Market Hack

    若し欧州先進国の国債金利が横並びでなくなり、ソブリン格付けも横並びで無くなれば、それは単純に言えば「実力相応の評価がつく」ことになることを意味します。 するとヤバイ国はヤバイなりの高金利が付く、、、 これは債券ファンドなどの投資家からすればウレシイことです。 だから逆説的な意味で、数年後には外債投信ブームが来る事もありえないシナリオではないです。 実際、1980年代のラテン・アメリカの債務危機の後では、「ブレディー・ボンド」というカテゴリーが出現しました。(いまはその役割は終わりましたが。)

    いよいよヤバイことになってきた欧州 その4 : Market Hack
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    orakio 2010/06/29