北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (新潮文庫) 作者: 東郷和彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/04/26メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (7件) を見る元外交官東郷和彦による北方領土交渉の歴史を綴った文庫本にして548ページの大作。今年は50冊程度本を読んだが(書評はサボって書いていないが、、、)、本書は間違いなくその中のベスト3に入る。これだけの分量があると、前段の長さに苦しんだり、途中で間延びしたり、クライマックスの盛り上がりを受け切る「締め」がなされず読後感が悪かったりするものだが、本書はそのどれにも属さない。冒頭から結末まで渾然一体としたストーリーとして仕上げられており、史実を記した歴史資料としてはもちろんのこと、読み物としても秀逸である。 東西冷戦後の日ソ(露)の北方領土交渉が本書のテーマであるが、その内容を理解するために
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