新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機を乗り越えるため、これまで以上に、「ITソリューション」に大きな注目が集まっている。だが、一見して便利な対策が“希望の未来”ではなく“最悪の事態”へと繋がりかねない。 「コロナとIT対策の盲点」について、“インターネット界の異端児”ことテクノロジー評論家のエフゲニー・モロゾフが、警鐘を鳴らす。 たったの数週間で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界経済を急停止させ、資本主義が集中治療室に運び込まれた。 この状況を見て、今後はもっと人間的な経済システムが登場するだろうと、希望的に語る論客も多い。だが一方で、パンデミックの先に待つのは「テクノ全体主義的な監視国家」という暗い未来だと、警告する人も少なくない。 しかし、これからの世界を見通すために、ジョージ・オーウェルの小説『1984年』をガイドとして借用するのは、あまりに時代遅れで
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