NHK経営委員会をめぐる問題を調査していく中で、見過ごせない事実がわかったので、記しておくことにする。 安倍晋三氏が自由民主党の幹事長に在職中、『噂の真相』に掲載された記事で名誉を傷つけられたとして、同誌に対し、損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に訴訟を起こしたことがあった。この訴訟は2004年2月17日、『噂の真相』が記事の一部に不正確な記述があったことを認め、最終号となる2004年4月号に謝罪広告を掲載することで、和解が成立した。 ところで、この件を報道した2004年2月18日の『毎日新聞』朝刊(28ページ)の記事の中に次のような一節があることがわかった。 「安倍幹事長側の小林英明弁護士の話 『おわび』の掲載と雑誌の休刊によって訴訟の目的を達成したと判断した。事実上の勝訴と受け止めている。」(赤字は醍醐が追加) ところで、現NHK経営委員の中に小林英明氏がいる。小林氏は古森重隆氏