<仏国立科学研究センター(CNRS)らの研究チームによって、ヒトの脳の学習プロセスから着想を得た人工シナプスが開発された。従来よりもエネルギーを要さず、自律的に学習できる。人工知能システムはさらに発展しそうだ> 脳の仕組みや働きを解析する脳科学の進化やコンピューター科学の発展などに伴って、近年、人工知能の研究開発がより活発化してきた。とりわけ、ヒトの脳の情報処理の仕組みをソフトウェアで仮想的に実現する『人工ニューラルネットワーク(ANN)』は、特定の事象についてデータ解析し、その結果から傾向を学習して判断や予測を行う『機械学習(マシン・ラーニング)』の手法のひとつとして知られているが、そのプロセスには、膨大な時間とエネルギーを要するのが現状だ。 仏国立科学研究センター(CNRS)とボルドー大学、パリ第11大学、ノルウェーのIT企業Evryらの研究チームは、2017年4月、英科学誌『ネイチャ
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