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ブックマーク / magazine-k.jp (8)

  • リアル書店で電子書籍を売るということ

    三省堂書店とBookLive!は12月19日、の表紙をカメラで読み込むと電子書籍の検索や、書店員のPOP・コメントなどが表示できるアプリ「ヨミ Cam(よみかむ)」を発表しました。既に複数のメディアで記事になっており、SNSでの反響を見る限り比較的好意的に受け止められているようです。 それに対し、朝日新聞が12月22日に掲載した「対アマゾン、電子書籍で連携 書店や楽天など13社、めざせ『ジャパゾン』」という記事は、インパクトのあるキーワードもあってか、ネット上では批判的に捉えている方が多いように感じられます。今回は、この二つの似て非なる事象を通じ、「実店舗での電子書籍購入」の今後の可能性について考察します。 電子書籍の店頭購入サービスはすでに展開中 三省堂書店とBookLive!は以前から、店頭で電子書籍が購入可能な「デジ(でじぽん)」というサービスを展開しています。以前は三省堂神保町

  • トルタルのつくりかた

    トルタルは2012年4月1日に創刊した雑誌スタイルの電書(電子書籍プロジェクトです。これまで、のべ70名超のメンバーによって6タイトルの電書を無料リリースしてきました。この雑誌が何なのか。2013年3月時点でのぼくらのことを、ちょっとだけ説明してみます。 もともと電子雑誌です トルタル編集人であるぼくの業はライターです。18年くらい紙メディア(書籍、雑誌、ムック、パンフなど)に文章を書いてきました。電書に関わるようになったのは2010年初頭からです。仕事ではなく、好奇心から、友だち数人と英語の電書を一冊でっち上げ、アメリカのアマゾンから出版したのです。「パブリッシュ」というボタンひとつで世界100カ国以上に配れることに衝撃を受けました。 これまで数十冊以上書籍制作に関わってきたのとは、別種のおもしろさでした。もっとカジュアルで身軽な感じ。つい最近クレイグ・モドさんが『「超小型」出版』と

  • Kindle Direct Publishing体験記

    Kindle Direct Publishingも日上陸 アマゾンの電子書籍サービス、Kindleがようやく日に上陸した。そして間を置かずに、Kindle Direct Publishingも日で開始された。Kindle端末とキンドルストアについては「まもなく日上陸」という報道が何度となく繰り返されてきたから、遂にやって来たという感じだろう。でも、Kindle Direct Publishingまでこうして一緒にはじまるとは思っていなかった。 Kindle Direct Publishingは電子書籍の自費出版サービスだ。いや、自費出版というのは語弊があるかもしれない。いわゆる自費出版は、数十万円から時に数百万円というお金を持ち出して、数百数千のを作って売るという、文字通り自分のお金ではじめる出版のことである。 一方、Kindle Direct Publishingは、データの入

    pink_dark
    pink_dark 2012/10/30
    電子書籍で売れると思われるジャンル。アダルト(店員の目を気にせず購入でき、実物が手元に残らない)。専門書・図鑑(持ち運びが便利、場所を取らない、検索頻度が高い)。有名著者の本(媒体が変わっても売れる)
  • 「ガジェット」ではなく「サービス」を

    先月、一時帰国したときに、とある電化製品の量販店に足を踏み入れて、はたと気づいたことがあった。それはやっぱり日では電子書籍が何であるかが根的に誤解されているのではないかという懸念だ。何かが違う……。この違和感がどこからくるのか、Eブック定着が先行するアメリカとどこがどう違うのか、少し考えてみた。もちろん、アメリカ流にやるのが何でも正しいなどと言うつもりはないのだが。 昨年さんざん「電子書籍元年」ともてはやされ、話題になりながら、今もさっぱり根付く気配がないのも、どうやらどこか誤解があってあらぬ方向に期待をかけすぎているからなのではないかと心配してしまうのだ。量販店で何を思ったかというと、この先、何をどう間違ったとしても、電子書籍というのはさくらややビックカメラでハッピ着た兄ちゃんが「今ならイチキュッパ!」などと声高に叫んだところで売れるものではないだろう、ということ。 電子書籍の「キモ

  • フランクフルト・ブックフェアで次期EPUBの概要発表

    10月12日、アメリカ電子書籍標準化団体の一つ、IDPFのLiza Daly委員(Threepress Consulting社長)はフランクフルト国際ブックフェアで行なった次期EPUB3(旧:EPUB 2.1)に関する講演の内容をウェブに公開した。 興味深いプレゼンなので内容を簡単に要約して紹介する。 ■解説音声付き 目的 世界の多種類の言語、ネーティブ・マルチメディア、 スクリプトによる対話性、高度なレイアウト等のサポートに必要な規格を制定する。 ePUB3制定へのプロセス 2010年4月に憲章を制定して作業をスタート、6月にニューヨークで第1回会合を行った。夏までに各種要求出揃う。2011年の第1四半期にドラフト・フォー・コメント(最終案)を公開し、標準化採択は2011年第2四半期を目標としている。 多言語サポート 縦書きレイアウト、双方向のページ進行、ルビ、外字のサポートを行う。C

    フランクフルト・ブックフェアで次期EPUBの概要発表
  • パネルディスカッション「電子図書館の可能性」

    7月16日に国立国会図書館関西館にお招きいただき、「電子図書館の可能性」というテーマの講演会に参加してきました。長尾真氏(国立国会図書館長)、大場利康氏(NDL関西館電子図書館課長)、藤川和利氏(奈良先端科学技術大学院大学准教授・電子図書館研究開発室長)がそれぞれプレゼンテーションを行い、最後に私を加えた4名でパネルディスカッションも行われました。 当日の討議内容については、カレント・アウェアネス・ポータルのサイトで概要が紹介されていますので、そちらをぜひご参照ください。また映像による中継をみていた方によるツイッターのまとめサイトをご覧いただくと、当日の雰囲気を感じることができると思います。 さて、この日に私が提起したいくつかの問題について、長尾国立国会図書館長より、当日はパネルディスカッションで相互討議の時間が十分にとれなかったため、インタビューに答えたいとの申し出をいただきました。そこ

  • 電子書籍は波紋を生む「一石」となる

    2010年7月8日~11日に開催された第17回東京国際ブックフェア。同時開催としてデジタルパブリッシングフェア2010なども開かれた。わたしが前回、東京国際ブックフェアに行ったのは2005年のことだから、5年ぶりの参加となる。その間、電子書籍の動向も大きく変化したように感じた。 5年前と今の電子 電子書籍化の流れは前世紀末から始まり、今世紀に入ってから加速した。当初は各社がΣBookのような電子ブックリーダーを独自に開発したり、独自フォーマットを開発して「蔵衛門」などの専用ソフトウェアを売る、という方向性だった。しかし、特に独自の機械を開発したところは、残念ながらいずれも頓挫していった。一方、KeyringPDFを採用したパピレスは、ある程度汎用的なフォーマットを採用することで生き延びていった。 2005年のブックフェアではボイジャー社の無料公開セミナーを聴講した。ここで画期的だと思った

  • 電子書籍にDRMは本当に有効か?

    においては、KindleiPadを「黒船」に見立てる言説が多いですが、現在の出版業界をかつての音楽業界とのアナロジーで語る見方もよく見かけます。つまり、iPodとiTunes Music Storeが音楽産業において果たした役割を、iPad(iBook)やKindle電子書籍市場の立ち上がりにおいて担うというわけです。 当然ながらその見方には新しい市場の開拓への期待だけでなく不安も多分に含まれますが、その不安のひとつに音楽業界に大きなダメージを与えたファイル共有などの海賊行為の歴史が、電子書籍においても繰り返されるのではないかという懸念があります。 今年の元旦に公開されたCNN.comの記事はタイトルからしてその懸念をストレートに表現しています。記事の中で、『リザベーション・ブルース』などの邦訳がある小説家、詩人のシャーマン・アレクシーは、「自分がスティーブン・キングやジェイムズ・

    電子書籍にDRMは本当に有効か?
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