太平洋戦争開戦時、アメリカ海軍の空母搭載機であった「ドーントレス」急降下爆撃機は、偵察機や戦闘機にも使用可能なほど汎用性が高い機体でした。そんな同機が雑誌『タイム』に取り上げられた理由を追います。 急降下爆撃の起源はアメリカ 第2次世界大戦中の1944(昭和19)年7月、アメリカの国民誌ともいえる『タイム』に、開戦以来、空母艦載機(艦上機)として運用されてきたダグラス社製のSBD「ドーントレス」急降下爆撃機について、活躍を称える一文が掲載されました。 これは、新型のカーチス社製SB2C「ヘルダイヴァー」に主力の座を譲り第一線から退くことになったからですが、そうなった一軍用機に向けて、有名誌が花向けの言葉を送るなんて、そうそうあることではありません。なぜ、そうまでして「ドーントレス」は称えられたのでしょうか。 拡大画像 1944年、太平洋上を飛行する空母「ヨークタウン」所属のSBD「ドーント