サシガメは、世界で900以上の属に分類され6,000種以上あるというサシガメ科の捕食性昆虫。その巧妙な捕食の手口から「アサシンバグ(暗殺虫)」とも呼ばれている。 獲物となる昆虫、ヒトを含む脊椎動物に細い毒針を刺し、体液をチュウチュウ吸う。アリの場合、体内に体を麻痺させる酵素を注入され、なすがままに体液が吸いとられた後は魂の抜けた死骸となってしまう。 だがそれだけでは終わらなかった。サシガメはアリの死骸を更なる戦略に利用する。20匹以上のアリの死骸を背中に乗せることで自らを巨大化させ、変装して天敵であるクモなどの目を欺くというのだ。