オンライン上のコミュニティを活性化させるために「演劇」の力を活用すると聞けば、ちょっと意外だと感じるだろうか。だが、あながち突飛というわけでもない。 たとえば、インターネット上で率直に自分の意見を述べると、思わぬ反論が返ってきたり、不用意な発言をすれば“炎上”も招きかねない。しかしここに、あることを教える“先生役”と質問する“生徒役”といった役割を与えるとどうなるか。「自分が言ってるんじゃない、こういう役だからこう言ってるんだ」と役を盾にすることで、コミュニティ上のメンバーが一気に発言しやすくなるのだ。今回は劇作家・演出家の平田オリザ氏をお招きし、ソーシャルメディアと演劇におけるコミュニケーションの設計について考えていく。 劇作家はずっとコミュニケーションデザインを考えてきた 武田 「ソーシャルメディア」と「演劇」というと、あまり接点がないように思われるかもしれませんが、じつは私たちのソー
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