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ブックマーク / synodos.livedoor.biz (12)

  • SYNODOS JOURNAL : 生活保護の「引き下げ」は何をもたらすのか 大西連

    2012/12/3010:0 生活保護の「引き下げ」は何をもたらすのか 大西連 ■新政権の生活保護に関する立ち位置 12月26日、第二次安倍内閣が発足した。厚生労働大臣には田村憲久氏、副大臣に秋葉賢也氏と桝屋敬悟氏(公明党)、政務官は渡嘉敷奈緒美氏と丸川珠代氏(参議院議員)が任命された。各議員のこれまでの国会での活動に関しては、菅原琢さんが作成している「国会議員白書」をご参照いただきたい。(http://kokkai.sugawarataku.net/) 報道などによれば田村新大臣は、生活保護費の「生活扶助」について、『1割カットが自民党の公約にあった。個々の家庭でみれば1割ぐらいが最大上限ではないか。そのあたりを検討したうえで適切に判断したい』との見方を示したとのことである。(http://mainichi.jp/select/news/20121227k0000e010158000c.

  • SYNODOS JOURNAL : 生活保護制度をめぐる神話――「働けるのに働かない」を中心に みわよしこ 

    2012/10/411:0 生活保護制度をめぐる神話――「働けるのに働かない」を中心に みわよしこ  2012年4月、お笑い芸人の母親が生活保護を受給していたことが女性週刊誌で報道された。その後、生活保護制度・生活保護受給者に関する「バッシング」的報道が続く中で、2012年8月10日、「社会保障と税の一体改革関連法案」が成立した。現在は、厚生労働省を中心に、生活保護水準の切り下げ・利用を抑制するためのさまざまな施策が検討されている段階である。 問題は、バッシングや政策・施策検討が、どの程度、事実を踏まえて行われているかにある。神話や都市伝説の類に立脚していては、現実的に有効な対応は何もできないであろう。稿では主に、稼働年齢層の生活保護受給者・生活保護利用に対して頻度多く見られる不正確な認識に対し、誤解を解きほぐし、誤解の背景を考察する。 ■「不正受給」バッシングの罠 最初に、筆者が直接知

  • SYNODOS JOURNAL : 安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること 児玉真美

    2012/9/2811:0 安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること 児玉真美 アシュリー事件―メディカル・コントロールと新・優生思想の時代 著者:児玉 真美 販売元:生活書院 (2011-10) 販売元:Amazon.co.jp クチコミを見る 尊厳死法制化をめぐる議論で、尊厳死を推進しようとする人たちの中から「既に安楽死や自殺幇助を合法化した国では、なんらおぞましいことは起こっていない」という発言が出ることがある。私はそうした発言に遭遇するたびに、そこでつまづき、フリーズしたまま、その先の議論についていくことができなくなってしまう。 「おぞましいこと」は当に起こっていないか? それとも現実に何が起こっているかを、この人は知らないのか? しかし、これだけ尊厳死法制化に積極的に関わってきたこの人が、当に知らないということがあるだろうか? それとも現実に起こっていることを十分

  • SYNODOS JOURNAL : 量的緩和第三弾(QE3)の内容と特徴  片岡剛士

    2012/9/1421:31 量的緩和第三弾(QE3)の内容と特徴  片岡剛士 周知のとおり、米連邦準備理事会(FRB)は9月13日の連邦公開市場委員会(FOMC)にて量的緩和第三弾(QE3)を決定した。以下では今回の政策決定の内容と特徴を中心に述べることにしたい。 ■FRBがQE3へ踏み込んだ背景  今回FRBがQE3へと踏み込んだ理由とはどのようなものなのだろうか。FOMCのステートメントにまとめられている米国経済の動向は次のとおりである。米国経済は緩やかに拡大しつつあるものの、直近の8月雇用統計(非農林部門雇用者数は9万6000人増となり、7月の14万1000人増を下回る。一方で失業率は7月の8.3%から8月は8.1%へと低下した。)の動きは相変わらず鈍いという状況である。家計消費は拡大しつつあるが、設備投資は伸び悩み、住宅市場も回復の兆しが見られるものの依然として停滞している。追加

  • SYNODOS JOURNAL : ファッションが日本の福祉を変える 須藤シンジ(ネクスタイド・エヴォリューション代表)

    2012/8/219:0 ファッションが日の福祉を変える 須藤シンジ(ネクスタイド・エヴォリューション代表) 障害者と健常者が自然に混ざる社会を目指して、ファッションの現場から活動を行っているネクスタイド・エヴォリューション代表の須藤シンジさん(49)。「ピープル・デザイン」という新しい概念のもと、世界のトップクリエーターとコラボし、障害の有無を問わずハイセンスに着こなせるアイテムや、障害者を街に呼び込むためのイベントをプロデュースしている。 大学卒業後、丸井に入社し、販売、宣伝、バイヤーなどを歴任。次男が脳性まひで生まれたことで同社を退社し、2000年にマーケティングコンサルティング会社フジヤマストア、2002年にネクスタイド・エヴォリューションを設立。かつてない斬新な手法で、日の福祉社会を質から変えようとしている。(聞き手 / 編集部・宮崎直子)■「意識のバリアフリー化」を目指し

  • SYNODOS JOURNAL : 東京電力福島第一原発の何が問題だったのか 検証その2 橋本努

    2011/5/1615:57 東京電力福島第一原発の何が問題だったのか 検証その2 橋努 原発は、大事故が起きるまでは「99%、安全」である。しかし大事故が起きてしまえば「99%、危険」になってしまう。これが原発という巨大装置の実像ではないだろうか。 わたしたちは、3.11大震災による原発事故を受けて、原発がどれほど恐ろしい装置であるのかを思い知らされてきた。だが原発は、大震災が起きる前であっても、やはり「危険」であったのではないか。根拠のない「安全神話」のもとで、危険の警鐘が耳に入らなかっただけではないか。 ◇1978年に臨界事故◇ 最初に、もっとも衝撃的な記事から紹介したい。 東京電力の福島第一原発3号機は、1978年11月に、臨界事故を起こしていたという。その当時、定期検査中に制御棒5が脱落して、核分裂反応が連鎖的につづく臨界状態となった。そして約7時間半も、制御不能状態に陥って

  • SYNODOS JOURNAL : 円高が好きな人たちの「正体」とは? ―― 安達誠司(『円高の正体』)× 飯田泰之

    2012/2/2711:51 円高が好きな人たちの「正体」とは? ―― 安達誠司(『円高の正体』)× 飯田泰之 「あと、28・8兆円――」 今年の1月に発売され、早くも4刷が決定するほどの反響を呼んでいる『円高の正体 』(光文社新書)の冒頭、扉にはこう記されている。 この金額の意味はぜひ同書を繙いていただくとして、そもそもなぜいま、このは書かれなければならなかったのか。 著者である安達誠司氏に飯田泰之が鋭く迫る、『円高の正体』シノドスジャーナルver.をお送りします。 (構成 / 柳瀬徹・シノドス編集部) 円高の正体 (光文社新書) 著者:安達誠司 販売元:光文社 (2012-01-17) 販売元:Amazon.co.jp クチコミを見る ■強い企業と弱い政府 飯田 安達さんの書かれた『円高の正体』は、タイトルが「ある」を思い起こさせてくれる点がとても良いと思います(笑)。 まず前半で

  • SYNODOS JOURNAL : 障害者制度改革の重大な岐路 竹端寛

    2012/2/2010:48 障害者制度改革の重大な岐路 竹端寛 ■「あるべき姿」と「現実」の落差 問題とは、あるべき姿と現実との落差の間にこそ、捉えられるべきものであるはずだ。あるべき姿を見失って、現実と問題だけを見ていても、何も生産的な議論は生まれてこない。これは、震災復興や原発問題、あるいは社会保障改革など、日社会が突き当たっている多くの課題に構造的に示されている。その多くが「あるべき姿」を見いだせず、あるいは「あるべき姿」が群雄割拠して統合されず、現実と照らし合わせた際の問題点の焦点化ができないまま放置されている。 そんななか、じつはその「あるべき姿」を具体的にビジョンとして示せたがゆえに、現実における問題が明確化された領域がある。それが、この論考の主題とした障害者制度改革である。 内閣府障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会は、現行法の障害者自立支援法に代わる新法にどのような内

  • SYNODOS JOURNAL : やめてください福島県 ―― 医療現場と被災者ニーズを阻害する『お役所』の動き 小松秀樹

    2011/12/1414:49 やめてください福島県 ―― 医療現場と被災者ニーズを阻害する『お役所』の動き 小松秀樹 ■問題行動が目立つ福島県 福島県は、震災への対応で、被災した県民の利益を損ねる問題行動が目立ちました。双葉病院事件のように、県の職員の言動に問題があって社会に大きな迷惑をかけても、責任を明らかにして謝罪するなどの後始末をしようとしません。 南相馬市の緊急時避難準備区域に住民が戻った後、福島県は法的権限なしに、しかし書面を出すことなく、口頭で入院病床の再開を抑制しつづけました。当時(2011年5月) も現在(2011年11月)も、この地域の入院診療サービスは、住民数に比して大幅に不足しています。入院診療が抑制されたため、民間病院の資金が枯渇しました。苦戦がいまもつづいており、存続できるかどうか、ぎりぎりの状況です。 学問は、方法を含めて、何が正しいのか、学問の担い手が自分で

  • SYNODOS JOURNAL : AMP MUSIC、アフリカのインディーズ音楽を世界で販売するという挑戦 梅本優香里

    2011/11/2911:1 AMP MUSICアフリカのインディーズ音楽を世界で販売するという挑戦 梅優香里 ■ アフリカから、世界へ。 「これはフェアな方法だ。だって自分たちの音楽であろうとマイケル・ジャクソンであろうと、同じように並ぶんだろう?」 今年2月、わたしたちはAMP MUSIC(アンプミュージック)という音楽レーベルを立ち上げた。アフリカのインディーズミュージシャンの音楽を、インターネットを通じて、世界中の音楽ファンに届けようというものだ。 彼らのつくる音楽は、人びとがアフリカと聞いて思い浮かべる伝統音楽とは違い、ローカルのいまどきの若者たちが生活のなかで楽しんでいるポップスやヒップホップだ。ナイロビは、周辺の東アフリカ諸国からミュージシャンたちが夢をもって上京してくる音楽集積地で、クラブも音楽スタジオもたくさんあり、新しいアフリカ音楽が生まれる土地である。伝統音楽をベ

  • SYNODOS JOURNAL : 「存在しない」サバイバーたち - セックス・労働・暴力のボーダーで(2) 大野更紗

    2011/10/311:23 「存在しない」サバイバーたち - セックス・労働・暴力のボーダーで(2) 大野更紗 ■複雑化するDVの様相 婦人保護施設の法的根拠は「売春防止法」(以下、売防法)第36条だが、社会福祉関連の法令や制度に社会問題の現場の実情がまったく追いついていないなかで、担っている機能の幅はじつに広い。 2001年にDV防止法が施行されて以来、各都道府県に「配偶者暴力相談支援センター」またはそれに順する機能の設置が義務づけられたが、なかなか実質的な対策は進んでいない。 「配偶者暴力相談支援センターの機能を果たす施設」として指定されているのは、2011年現在全国に203施設。だが、ほとんどが都道府県の広域福祉事務所における設置にとどまっており、市町村の窓口レベルでみると、市(区)での設置はわずか2.7%。町村にいたってはゼロなのである。各自治体における対応の格差は把握しようもな

  • SYNODOS JOURNAL : あやしい放射能対策 片瀬久美子

    2011/7/199:15 あやしい放射能対策 片瀬久美子 原発事故で放出された放射性物質による被害を避けるための対処法として、”放射能を分解除去できる”とか”放射能の毒出しができる”などと宣伝されている疑わしい方法が、雑誌などのメディアや放射線の害を警告する活動をしている一部の団体などから紹介されて広まりつつある。しかし、体内の放射性物質除去という効果に疑問が大きいだけでなく、かえって健康を害する恐れがあったり、効果が期待できないのに高額な商品であるなど、問題視すべきものが多い。その代表的ないくつかを紹介する。 ■マクロビオティック まずは、マクロビオティックである。これは独自の陰陽思想にもとづくトンデモ栄養学のひとつである。(マクロビオティックの詳しい解説は、ブログ「とらねこ日誌」を参照。http://d.hatena.ne.jp/doramao/ )  もともとはマクロビオティックに

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