2013年10月に、ソーシャルゲーム(ソシャゲー)大手のグリーが200名の希望退職者を募ったことは記憶に新しい。一方で、ゲーム業界をメインとする転職エージェント「WORKPORT」の調査によれば、ソシャゲーの市場規模は、12年度に約5400億円だったのが、17年には約7700億円に拡大すると見込まれている。転職市場での求人案件を見ていると、提示年俸が概ね400万円以上と悪くない金額だ。一方で、ソシャゲー業界で働くうちに体を壊して退職する人も少なくない。今回は、そんなソシャゲー業界の実態について、実際に業界で働き、現在は病気療養中のS氏に話を聞いた。 24時間365日仕事三昧が当たり前 S氏は、現在30代前半で、ソシャゲー業界の勤務経験は2年。前職はITコンサルティング会社で金融機関向けの業務系システム開発を5年ほど行っていた。システム畑出身で、長時間労働や不規則な労働時間に慣れていたS氏だ