インフラについて、何となく理解しているつもりでも、「インフラとは何か?」と聞かれると、こういうものであると明確に答えるのは案外難しいものです。 そこで、インフラの基礎がわかるスライドシェアを10個ピックアップしてご紹介します。 インフラエンジニアの定義、インフラの基礎、手順書の書き方、インフラ自動化など、初心者から中級者向けの内容となっています。 Web業界で働くなら、システムの基盤となるインフラについて学んでおいて損はないはずです。
こんにちは。斎藤です。 ITインフラの障害は、多くの場合「予期せぬ」タイミングで発生します。特に、CPUリソースを多量に消費したり、Disk I/Oが輻輳している場合、その切り分けは困難な状況に陥りやすいものです。 そこで、本日はITインフラ、特にOS・ミドルウェアを支えるにあたって、問題解決を助けてくれるであろう12個のコマンドを取り上げてみます。「必ず押さえておきたい」5つのものと「更に覚えると便利なコマンド」7つの2節に分けてお話しします。 ※CentOS 6.4 (64bit)を前提に取り上げます 必ず押さえておきたいコマンド もしITインフラ管理者になりたてな方はぜひ サーバサイドのプログラマをやっていたのだけれど、ある日突然「君、サーバ管理担当ね!」と、バトンを渡される方っていらっしゃると思います。私も以前はそのクチでした...。そうなってしまったとき、まずは覚えておきたい5つ
この記事で書きたいことは、大筋以下のような内容です。 ・「勉強出来ない教育ママはとにかく塾に通わせたがる」的な話を読みました ・塾で全てが解決するわけではないのはまあその通りなのですが、マウントと煽り主体で「じゃあどうすればいいねん」という話を置いていき過ぎだなとも感じました ・塾が有効に動作しない時、その原因になるのは多くの場合「タスク管理不足」です ・人類はマルチタスクが苦手でして、その為タスク管理やタスク整理の練習を積まないといけません ・子どもに「勉強する気を起こさせる」ことは大抵の場合極めて困難ですが、勉強をするインフラを整え、タスク管理の技術習得を手伝ってあげることは出来ます ・どうすればいいの?→大きく三つあります。「広い机を用意して」「タスク可視化とタスク整理用のインフラを作って」「当初はなるべく子どもと一緒にタスク整理をしてあげましょう」 ・ただ、その上で「三歩進んで二歩
この文章は、サーバサイドのウェブアプリケーション開発において、社内実績の少ない新しい言語を採用したときにインフラ面で考慮したことを社内向けにまとめたものです。 はてなでは、長らくPerlでウェブアプリケーション開発を続けてきた一方、ここ数年で社内でScalaまたはGoの採用事例も増えてきました。 今後開発が始まるプロダクトにおいても、Perl、Scala、Goもしくは他の言語を採用するかどうかを開発開始時に選ぶことになるでしょう。 新言語を採用するときに、考慮すべきことの一つとして、「インフラ」への影響があります。 新言語に関する雑談をしていると、ウェブアプリケーションエンジニアに「インフラ」への影響について聞かれます。 もしくは、ウェブオペレーションエンジニアから考慮するポイントを伝えることもあります。 ScalaやGo以外に、Node.jsやサーバサイドSwiftはどうかというのも雑談
ここ最近のインフラ系技術の流れがおもしろいなー、と思ったので、Puppet が出た辺りぐらいから、振り返って整理してみる。殴り書きなので、後から修正したり書き加えたりするかも。特に後半の方は、あまり考えが整理できてない。 最近のウェブ界隈での「インフラ」という用語の使われ方には、色々異論もあるようだけど、ここではごく最近使われるようになってきた、OS からミドルウェアといったソフトウェアレイヤーを指す言葉としてのインフラについて触れる。(英語圏でも同様の意味で使われているようなので、ある程度市民権を得たと言っても良さそうだし。) プロビジョニングレイヤー まず、前提知識としてプロビジョニングレイヤーと自分が勝手に呼んでるものについて整理。 Chef や Puppet は「プロビジョニングフレームワーク」とも呼ばれているが、以下の議論をより厳密にするために、Lee Thompson 氏による
最近はクラウド上のサーバーを利用する事も多くなってきた。 サーバーの用意やネットワーク周りの設定はインフラ部門がやってくれるけど、アプリのデプロイ/設定は開発者がする事が多いので、開発メインでやってるエンジニアでも最低限SSHの知識は必要になる。 また、Vagrant等でローカル環境にVMを作成する事もあるので、ローカル環境内でSSHを使用するケースも増えてきた。 というわけでインフラエンジニアじゃなくてもSSHクライアントの知識は必須になってきているので、改めてSSHの再学習をしてみることにした。 SSHとは 暗号や認証の技術を利用して、安全にリモートコンピュータと通信するためのプロトコル。 SSHでは以下の点で従来のTelnetより安全な通信が行える。1 パスワードやデータを暗号化して通信する。 クライアントがサーバーに接続する時に、接続先が意図しないサーバーに誘導されていないか厳密に
チーフエンジニアの id:Songmu です。 4月に 新人エンジニア研修を行なった のですが、その際に、「インフラを意識したアプリケーションの書き方」という講義を担当しました。そこでおこなった講義の内容について整理しながら書き起こしていきたいと思います。 インフラを意識すると何が良いか 業務でWebアプリケーションを扱うと、個人ではなかなか扱えないトラフィックであったりデータ量を扱うことになります。小規模サービスでは考えなくてよかった多くのことを考慮する必要がでてきます。なかなか体験できないことでもあるので、楽しく、やりがいもあります。 また、そういった経験を通して、インフラを意識しコードをかけるスキルを身につけることは、Webエンジニアとしては大きな強みとなります。ISUCONで優勝できるかもしれません*1。 インフラを意識すると何が良いか 〜 中規模ベンチャーの場合 そもそも、はてな
今やオフィスも家庭も無線LANが当たり前になってきて、兼任情シスだろうがなんだろうが無線の面倒まで見なくてはいけないです。 そして、あまりにも便利なので利用者のニーズが高く、ちょっと不安定だとクレームも声高になりがちです。利用者自身で解消できることもあるのにー、みたいなイライラもあります。 実際トラブルに見舞われると、無線は目に見えない分、対処がしづらいです。 そんな無線LANが、今回のテーマとなります。 勉強なしに無線LANの世話をするのはキツイのです 適当に買ってきた機材をつないで、割と簡単にネットにつながってしまう製品も多いのですが、この勢いで設置すると早晩破綻します。 勉強する時間も気力もないなら、それを素直に認めて業者に任せましょう。 自宅で無線LANを運用していて、SSIDとパスワードと暗号化のところを理解してきちんと設定が出来ているのであれば、アクセスポイント1台まではなんと
中〜大規模サービスのインフラの様子を知りたいアプリケーションエンジニア向けに、もともとアプリケーションコードを書いていた視点から、個人的な体験をベースにはてなで大規模サービスのインフラを学んだ過程や学んだ内容の一部を紹介します。 Webアプリケーションのブラックボックス Webアプリケーションフレームワークの向こう側 なぜ複数のサーバが必要なのか 突然のWebサービス3層構成 リバースプロキシ アプリケーション データベース その他のコンポーネント キャッシュは麻薬 飛び道具としてのKVS/NoSQL 非同期処理 バッチ処理 Mackerelの場合 参考 まとめ Webアプリケーションのブラックボックス 今年もはてなインターンの時期が近づいてきた。 毎年ではないけど、はてなインターンでは「インフラ講義」というのをやっている。 今年はインフラ講義の講師としてアサインされたのでちょうど何を話そ
RedHat系におけるRPMパッケージを扱うYUM、Debian系におけるDEBパッケージを扱うAPT、これらはサーバー管理において重要なわけですが、絶妙な度合いで、おざなりに扱ってもわりとなんとか運用出来てしまう感があります。そのため今一度、こんな感じが今風のスタンダードじゃないっすかね(キリッ という構成を説明してみます。 ぶっちゃけ、たいしたことないネタの集合体なので、タイトルに下駄を履かせました。 そもそもパッケージは必要なのか 言うまでもなく必須です。理由は、インストール物のファイル管理が容易になるのと、インストール時間を短縮できるからです。既存のパッケージでconfigureオプションが物足りない時や、RPMパッケージが存在しない場合は作成することになります。 最近はプロビジョニング・ツールによって全て自動化できるので、超簡素なコンパイルのものはレシピに落とし込んで終わりにした
この記事ははてなエンジニアアドベントカレンダー2014の23日目とシステム系論文紹介 Advent Calendar 2014の23日目を兼ねています。 今回は、インフラエンジニア向けにシステム系論文を読むということについて書きます。 ここでいうインフラエンジニアは、Webサービスを作る会社のサーバ・ネットワーク基盤を構築・運用するエンジニアを指しており、はてなではWebオペレーションエンジニアと呼んでいます。 人が足りなくて普通に困っているので採用にご興味のある方はぜひこちらまで。 SRE (Site Reliability Engineer) 職 - 株式会社はてな はてなでは、id:tarao さんを中心に有志で論文輪読会を定期的に開催しており、システム系論文にかぎらず、言語処理系、機械学習についての論文などが読まれています。 だいたい1人でインフラまわりの論文を読んでいて、インフラ
こんにちは、カナダに来て1年弱ですが、いまだに"how are you?"にアイムファインセンキューと返してしまう全然英語が上達してない聖賢です。 インフラエンジニアならみんな大好きtopコマンド、おそらくビヨンドの中ではサーバ運用の中で最初に覚えるコマンドじゃないでしょうか。 実は結構奥が深いコマンドでいろんなことができるので、これまでドヤ顔で「こんなこともできるんやで」と上司の威厳、、、もとい先輩としての経験を後進に伝えていたのですが私も最近になって初めて知った超便利な使い方を紹介したいと思います。 ちょっと長いですがお付き合いください。 普通にtopコマンドを実行すると以下のような画面が表示されます 結構これだけでもサーバ運用には重要な情報が詰まっているのですが、topコマンドの見方などは他でも色々と紹介されていると思うので今回は割愛します 今回はこのtopコマンドの表示を最終的にこ
お久しぶりでございます。諸事情によって半年近くも息を潜めていましたが、また継続的なアウトプットをしていきたいと思います。あうとぷっとあうとぷっと。 昨年からAWSに触り始めて、少しずつ研究して、今年から本番運用を開始できています。なので、そっち方面が多くなりそうなのですが、その一発目として昨年にAWSを軸に新卒インフラエンジニアを育成してみた話を書いてみます。 経緯 ウチでは一般的な新卒採用を行っています。内定が出て、入社後はエンジニアも一定期間の研修を受けて、そして配属されることになっています。 私は稀に、キャリアプランによっては内定した段階の子との面談を組まされるのですが、その時点でインフラエンジニアになるという断固たる決意を持っていて、研修の段階に入っても意志は変わらなかった野郎がいたのでインフラ部隊に入れることにしました。しましたといっても普通は、配属は本人の希望以外に人事部判断や
Googleのクラウドは間違いなく世界最大規模のコンピュータシステムです。膨大なハードウェアとソフトウェアから構成されるこの巨大なシステムを、同社はどうやってセキュアに保っているのか。そのことを解説したホワイトペーパー「Google Infrastructure Security Design Overview」が公開されました。 ホワイトペーパーには、Googleのデータセンターを構成するデバイスの1つ1つにまで独自のセキュリティチップを組み込んで正規のデバイスかどうかを相互に認証するという物理レベルのセキュリティから、何層のものロードバランサーからの情報を集約してDos攻撃を検知すると、その通信を破棄するといったDoS対策。 そしてマシンも従業員もサービスも包括するグローバルな名前空間など、きわめて広範かつ綿密なセキュリティ施策が説明されています。 クラウドがいかに高度なセキュリティで
まえがき IT業界で10年弱努めて見て、現在は教育部門にいることもあり”新人教育に向いている教材は有りませんか?”という質問を頂くことがあります。 昨今ITに関する様々な知識は情報が溢れていて、少し検索エンジンで調べれば大量のリソースにすぐアクセスができます。 一方で、本当に価値があるものも大量の情報の中に埋もれてしまいがちです。 本記事が目指すポイントとしては、”これからIT業界でインフラエンジニアとして頑張るぞ”という方向けが、短時間で良質なリソースにアクセス出来るようにすることです。(私自身のおすすめ色が強いです) なお、ここで想定する”インフラ”というのは次の要素を想定しています。 サーバ オペレーティング システム ストレージ ネットワーク 仮想化 パブリッククラウド ですから、次のようなカテゴリについては全く触れていない、あるいは触れていてもかなり部分的だと言う点をご理解下さい
Google、書籍「Site Reliability Engineering」の無料公開を開始。インフラや運用をソフトウェアで改善していく新しいアプローチ 「Site Reliability Engineering」(SRE)とは、GoogleのシニアVPであるBen Treynor氏が提唱した、高い信頼性や性能を発揮するシステムインフラを実現し、改善していくアプローチのひとつです。 これまでの運用チームやインフラチームによる運用や改善とSREが異なるのは、SREでは積極的にコードを書き、ソフトウェアによって目的の達成を目指している点にあるといえます。 Googleが公開しているSREのWebサイトでは、SREを次のように説明しています。 Like traditional operations groups, we keep important, revenue-critical syst
数年前になんとなく面白がって書いてた「Linux系インフラエンジニア3年目のスキルを見抜く50の質問(ホスティングの場合)」というのが、昔の資料をあさってると出てきて、意外と面白かったので少しだけ手を加えて(古い情報とかあったので)公開しようと思います。 意外とリアルなものがあって懐かしい気分になりました。過去に書いた以下の記事もどうぞ参考にして下さい。 「Linuxエンジニアを目指して入社一年目にやって役にたったと思う事」 「Linuxエンジニアを辞めて大学院に入学しました」 追記: 設問1があまりによくないので、@tagomorisさんのアドバイスを頂きつつ変更しました。1を消して3を追加しています。ありがとうございます! 2000台以上のサーバー運用経験はありますか? サーバやネットワーク機器のキッティング経験はありますか? サーバやネットワーク機器の交換を現地のデータセンター職員に
中田:‖ @paddy_joy 1)徹底した機械化・自動化・省力化 2)老後も働く 3)他者に無償労働を提供する の主に3通り。納得ではあっても特に3がつらそう。無償労働しない人への圧力が一体どんな形で現れるのやら。 もう2は不可避だと思うし賃金がもらえるだけマシなので、それなら今のうちから社会保障費用はもっと削るべき。 中田:‖ @paddy_joy ただ、周りを見渡すと、現役時代に仕事を頑張ってきた人は老後も何らかの形で働いているケースが多いんですよね。その方が生活に張り合いがあるというのはよくわかるのですが、ということは全員が老後も働けとなった時に今より増える労働力って実は質も量も伸び代が小さいのではという気もしたり。
インフラストラクチャー部の成田です。2015年10月現在、インフラストラクチャー部には私を含め7人のインフラエンジニアが所属しており、このメンバーでクックパッド本体サービスをはじめ様々な新規事業やいくつかの子会社のサーバを運用しています。私自身もエンジニアではありますが部のマネージャも兼ねているため、立場上、社外の方からインフラエンジニアのマネジメントについて質問されることがよくあります。今回は、私自身の考え方とクックパッド社における事例を紹介したいと思います。 「インフラエンジニア」とは 「インフラエンジニア」という言葉の定義はあいまいで、しばしば議論の的になります。傍目からは明らかにインフラエンジニアであるように見えるにも関わらず「私はインフラエンジニアでは無い」と主張する人たちもいます。このような状況になっているのは、サーバ運用に関する業務分掌が会社ごとに異なるからであると私は考えて
2016.06.06|最終更新:2017.11.17 ITインフラって面白い!一般人でも分かるインフラの入門スライド10選 ITのインフラエンジニアと言われてどんな仕事か想像がつきますか? 一般人ではインフラと言われれば水道や橋なんかをイメージするくらいで、ITインフラが何かと聞かれてもよく分からないものです。 そこで、今回は社会を支えるITインフラの基礎が分かるスライドを10個ご紹介します! インフラエンジニアの定義、基礎、手順書の書き方、自動化など、インフラ初心者から中級者くらいまでを対象にしたスライドです。 これからはじめるインフラエンジニア スライド ⇒ これからはじめるインフラエンジニア 広告やゲーム、メディア事業を展開する株式会社ドリコムによるスライドです。 ITインフラで用いられるOS、ミドルウェア、ソフトウェア、ネットワーク、ハーデウェアなどについて理解しやすくまとめられて
この記事ははてなデベロッパーアドベントカレンダーを始めます - Hatena Developer Blogの17日目の記事です.昨日は id:yashigani_w の Promiseを学ぶためにSwiftでPromiseを実装してみた話 - yashigani?.days でした. こんにちは、はてなの id:wtatsuru です。はてなのインフラ全般をみています。 はてなでは、しばしば新サービスを構築する機会があります。正式サービスもあれば、はてラボ のような実験的サービス、内部の Microserviceの一部になっているものなど多種多様なものがあります。新規サービスのインフラを構築する際は、最小構成でありつつ後のスケールやメンテナンスを考えた仕組みを作っていくことになります。この記事では、2015年12月現在のはてなでの標準的な構成を紹介していきます。 新サービスの最小構成 こち
あと1ヶ月もすればもうクリスマスだ。そしてまた1年と1ヶ月もすれば来年のクリスマスだ。アレも欲しい、コレも欲しい。でも、本当に欲しいモノって何だっけ?欲しいモノを聞かれて、すぐに答えていた子供の頃。歳をとるほどに、自分の欲しいモノがわからなくなる。そしてプレッシャーがかかると、思わず「からあげ」と答えてしまう。僕の欲しいモノは何なんだろう。 そうだ。サーバーだ。サーバーが欲しかったんだ。僕はずっとサーバーを探していた。昔はRailsが動くレンタルサーバーなんてなかった。専有サーバーを借りるお金などなく、ロリポップの525円の共用サーバーは当時としては珍しくRubyのCGIが動いたので、妻名義で申し込んで(ごめんなさい!)、RailsをCGIモードで動かしては画面遷移するたびに10秒くらい動かない画面を見つめたりしていた。最近は、ServersMan@VPSが490円で使えて安いんだけど、や
自宅サーバのインフラ設計書を公開します。 Design paper of the home server(抜粋) 昨夜にTwitterで公開したら予想外に反響があったので、ちゃんとエントリに残すことにしました。クラックされるおそれがあるので、細かい部分は公開できないことをご了承ください。 内容はこんな感じ。 要件概要 機器仕様 ネットワーク設計 ソフトウェアスタック設計 共通基盤設計 サーバ詳細設計 上記にバックアップ設計や運用管理まわり*1を加えれば、インフラの設計書はだいたいこんな感じではないかと思います。 インフラの要件定義は難しい 一方で、インフラの要件定義は十分に標準化が進んでおらず、会社やチームによって文化がかなり違います。特に受託開発(SI)の場合は、お客様の中にインフラに詳しい人がいなくて調整に苦労することも多いと思います。費用と可用性のトレードオフの部分はなかなか伝わりづ
国内有数のWebサービスを手がけるYahoo! JAPANは、その毎秒100万リクエストという膨大なトラフィックを支える大規模なインフラチームを抱えています。そのうち画像などを配信するプライベートCDNでは、オープンソースのATS(Apache Traffic Server)をキャッシュサーバーに採用し、本家OSSプロジェクトでの開発にも積極的に参加しています。OSSのコミッタを業務とするYahoo! JAPANのプラットフォーム開発エンジニアのお二人と、はてなからインフラチームとMackerelのエンジニアが参加し、インフラエンジニアの働き方について座談会形式でお聞きしました。 座談会出席者は、(上写真、左より)ヤフー株式会社の小柴薫居さんと北條正和さん、はてなの坪内佑樹(id:y_uuki)と松木雅幸(id:Songmu)。構成はITジャーナリストの星暁雄。記事の最後にプレゼントのお知
CI いちおうJenkinsが立ってました。失敗して赤くなってるジョブが大半で、かといって誰が治すわけでもなく、よくわからないけど失敗したり成功したり、とにかく不安定でした。 CloudWatchのメトリクスで眺めて、EBSのIOPSクレジットの枯渇から激遅になって、Jenkinsジョブのタイムアウト設定で失敗になる、まで明らかにしました。その時の対処は、IOPSクレジット上限サイズの1TBのSSDのEBSを付けることと、同時並行で動けるJenkinsジョブ数に上限を設けることで、落ち着くようになりました。 とはいえ「Jenkinsおじさん」問題があるので、CIをどうにか民主化する必要があります。SaaSから検討して、TravisCIとCircleCIが最終候補になって、トラブルシュートをSSHでできるのを決め手に、CircleCIを導入しました。 8月末にCircleCI1.0が死んだと
こんにちは。今回はITサービスセンターより、インフラ運営の観点から急増するLINEインフラの課題と対応について記させていただきます。 はじめに 先日開催したLINE Developer Conference(インフラ編)には大勢の方にいらしていただきました。カンファレンスでは、LINEサービスが始まってから約2年の間に我々はどういった方法でインフラ運営を行い、またどんなことに悩んできたのかを、システム、データベース、ネットワークの観点からそれぞれ発表させていただきました。 カンファレンスはLINE株式会社が様々な技術をどのように使い、どのように運用を行っているのか。現在どのような技術的なことに取り組んでいるのか日本のエンジニアの皆さんに知っていただくために開催されました。結果としてインフラ編では150名の定員に対して430名のご応募をいただいたとのことでLINEサービスに対する関心の高さを
AWS Summit Japan 2024 Day1の「大規模クラウドインフラ設計・構築案件の歩き方」のセッションについてレポートです。 控えめに言っても満足度の高いセッションでした。 大規模なクラウドインフラの設計構築運用に関わる方なら首がもげるくらい頷きが多い内容であり、アーカイブが公開された際はもう一度見たいと思うほど…。 セッションの内容には「設計書の一覧サンプル」や、「アプリ/インフラチームの責任分界」といった界隈でも関心が高い内容に触れられています。 考え方のひとつとして参考にしていきたい内容がモリモリでしたので、シェアさせていただきます。 セッション概要 大規模クラウドインフラ設計・構築案件の歩き方 Level 300: 中級者向け スピーカー: アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 仲谷 岳志 様 クラウド技術のコモディティ化により、エンタープライズ分野では近年、A
「あけおめLINE」の負荷に耐えるインフラを作った話。LINEのインフラ設計を中の人に聞いた 国内外で展開する膨大なメッセージを処理する、LINEアプリのインフラってどうなっているの? こんな素朴な質問をサーバー、ネットワークなど、中の人に聞いてみました。 2011年6月のリリース以来、右肩上がりの成長を続けるコミュニケーションアプリ「LINE」。主要4カ国(日本・タイ・台湾・インドネシア)の月間アクティブユーザー数は1億6,400万人を超えており、多くの人々にとって必要不可欠な社会的インフラにも等しいアプリになっています。 そして、多数のユーザーを抱えるアプリでは、膨大な量のトラフィックやデータを前提としてインフラアーキテクチャを設計する必要があり、インフラエンジニアの技術力がアプリの使い勝手に大きな影響を与えます。 本稿では、LINE株式会社のサーバーサイドエンジニア 中村俊介さん、サ
小学生から大学生までの児童、生徒、教員、保護者向けに講演を依頼されることがある。小中校生向けは、LINEを使ったネットいじめ系のトラブルやネット依存がテーマとなることが多い。小学生から高校生まではLINE、専門学生や大学生はTwitter炎上とLINEが問題視される傾向にある。 総務省情報通信施策研究所の「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」(2014年5月)によると、高校生のSNS利用率のうち一番高いのはLINEの85.5%、次いでTwitterが66.9%、Facebookが24.3%と続く。LINEの飛び抜けた利用率の高さが分かるだろう。 最近の高校生や大学生は、クラスの友だちでもお互いにメールアドレスや電話番号を知らず、LINEのみでつながっている状態だ。進学や進級などで新しいクラスが分かった途端、新しいクラス、同じクラスの男女グループができる。そのほか
仮想サーバ17万台、物理サーバ9万台 「ヤフオク!」「Yahoo! JAPAN」を支えるヤフーのITインフラ運用術(1/2 ページ) 国内最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」をはじめ、ECサイト「Yahoo!ショッピング」やオークションサイト「ヤフオク!」など、コンシューマー向けWebサービスを数多く運営するヤフー。同社はこれらのサービスを裏で支えるシステム基盤として、大規模なプライベートクラウド環境を自社で構築・運用している。 ヤフーの奥村司さん(クラウドプラットフォーム本部 プライベートクラウドチーム リーダー)が、クラウドインフラの運用管理者向けイベント「Cloud Operator Days Tokyo 2020」で明かしたところによると、その規模は、仮想サーバが約17万台、物理サーバが約9万台。物理サーバのうち2万台がIaaSの仮想化ハイパーバイザーとして使用されて
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