(本書は、アマゾンにもレヴューを書きましたが、以下は、読書会用に作った論点メモです) E.ブレイク『最小の結婚』論点メモ 植村恒一郎 [以下、頁数は本書ページ、Bは著者エリザベス・ブレイクの略] 第Ⅰ部(1~4章) 結婚を脱道徳化する議論 Ⅰ「序」結婚と哲学 (p13~42) 1.各章の内容要約 2.結婚の歴史的多様性 一夫一妻制は、歴史貫通的な普遍性のあるものではなく、結婚はずっと多様な形態をもっていた。現代の我々の結婚観は、18世紀ヨーロッパの「愛情革命」の結果生まれたごく新しいもの。(我々は気づいていないが、『新エロイーズ』『高慢と偏見』などは革命的な斬新さを持っていた。『源氏物語』をみても、多夫多妻制だし、そもそも恋愛と結婚が別物なのかどうかも疑わしい。『源氏物語』に結婚式は一度も出てこない[植村]) 3.主要な哲学者の結婚論 プラトン、アウグスティ