新刊・近刊の人文書から、ライターの高島鈴が気になる新刊をピックアップ。おさえておきたいポイントと一緒にご紹介します。 今月は、『731部隊全史』『プルードン 反「絶対」の探求』『ブラック・ライヴズ・マター運動誕生の歴史』『政治責任 民主主義とのつき合い方』『「その他の外国文学」の翻訳者』『告発と呼ばれるものの周辺で』『琉球・沖縄寄留民の歴史人類学』『人文学のレッスン』『水中考古学 地球最後のフロンティア』『難民とセクシュアリティ』『「小さな歴史」と「大きな歴史」のはざまで』『大東亜共栄圏のクールジャパン』『クィア・アクティビズム』の13冊! 常石敬一『731部隊全史』(高文研) 戦時下で捕虜を対象に人体実験を繰り返していた「731部隊」、その研究の第一人者による「集大成」本。731部隊は非人道的な実験に基づく研究成果と引き換えに多くの関係者が戦犯追及を逃れ、いまだその責任は精算されていない